契約書には、いつものように赤い字で
〝あと、3日〟と書かれていた。
そう考えるとなんだか、殺すことについての実感が沸いた。怖い……怖い……
いつもより、警戒しながら歩いていると
昨日の男を見つけた。
そう言うと、そこに立てかかっている、銃を素早く取った。
そして、瞬時に銃を構えて撃った。
……バタッ
奈子は急に我に返った……
そして、修に駆け寄った。
奈子はその場から離れ、走って学校に行った。
涙をポロポロと流した。
でも、ふいにこんな思いが浮かんできた。
~奈子~
修は殺人ゲーマー……?
そして、私をストーカーして
殺そうとしてた…の?
なんで!なんで!
学校に着いた。
奈子は嘘をつくのが上手くなっていった……
授業中
~奈子~
1億円…か。
実感湧かないなぁ、何に使お?
ノートを書いてる振り…
休み時間
放課後
~奈子~
早く家帰りたいなぁ
休んじゃお!
奈子はダッシュで家に帰った
契約書を見ると相変わらず、3日のままだった
もう、奈子には修を殺してしまった罪悪感や、悲しみと言った感情は忘れ去られてしまっていた。
奈子は、家を出て学校に向かって歩き出した
歩いている途中
奈子は隠れて話しを聞くことにした
~奈子~
急がないと…優美ちゃんに先を越されてしまう……。殺されないようにしないと…
奈子は、身の危険を感じ、急いで学校に行った。
もう部活が終わってる時間だったので、昨日の倉庫室へ向かった。
ドクン ドクン
音が鳴らないように慎重にドアを開ける
優美ちゃんは何かを持っていた。そのシルエットが包丁みたいだった……。そしてもう1つの手には本らしきものを持っていた…
奈子は近くに落ちてた包丁を持って優美ちゃんに息を殺して近寄った。
幸い、色んな部活がこの時間にやっていた為、気付かれずに優美ちゃんの近くまで来ることが出来た……
グサッッ……
優美ちゃんが倒れる。
優美ちゃんの首元付近は真っ赤に染まっていた。
奈子が下駄箱でローファーを履いていると、
歩きながら
急いで自分の部屋に行く
~奈子~
どういう事だろう…。まだ続いている…?
色々疑問を抱えながらも、何もする気分になれないから今日はもうは寝る事にした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。