少し息を整えて、背筋を伸ばす。
俺はこの選択を後悔しない。
ただ、気持ちを伝えるだけだ…
ついに言ってしまった…
一瞬で顔が赤くなるあなたが可愛い。
『強さ』という言葉が
いまいちよく分かってないみたい。
鈍感なあなたも可愛い。
その時のことを思い出したのか、あなたは
少し寂しそうになった。
あなたの大きな目が揺らぐ。
これ以上困らせたらいけないかなって思って
口をつぐむ。
もう俺の言いたいことは言った。
後悔はしないし、気持ちを切り替える。
その場の空気に耐えられなくなった俺は
そそくさとあなたの家を後にしようと
玄関に行く。
靴を履こうとしたところであなたの声が後ろからかかる。
あなたの顔を見るのも辛くて振り返らずに止まる。
断りの言葉なんかいらないのに…
って思いながらあなたの次の言葉を待つ。
すると、言葉の代わりにあなたの体温を感じた。
俺のお腹のところにぎゅっと巻かれているあなたの腕。
背中に感じるあなたの顔。
あなたが何をしているのか分からなかった。
自分が何をされているのか考えられなかった。
たまに は余計だよ 笑
なんて心の中でツッコむ。
あれ…てか、これって両思い…?
俺はあなたのことが好き。
あなたは…?俺のことが、好き…?
今すごい頭が混乱してて何も考えられない。
ごめん、どうしてもその言葉は俺から言いたい。
あなたの言葉を遮ってちゃんとあなたと向き合う。
あなたの顔はすごく赤くて、愛らしかった。
あなたをぎゅっと抱き締めて頭を撫でた。
そうしてあげるだけで嬉しそうに笑う。
この可愛い彼女を一生手放す気はないし
手放すなんて考えられない。
海人くんの服を着てるってことが少しアレだけど…
でもそのうち海人くんの服に負けないくらいの
多さの服とか物をあなたん家に置いて帰ろ。
あれ、置いて帰る必要は無いのかな。
今はあなたがどう考えるか分かんないけど
いつかは一緒に住むから。
俺はいつでもその準備は出来てるよ。
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更新遅くなって本当にごめんなさい!!
今学校の課題が終わらなくて焦ってます…
1日1回は何かしら更新出来るようにしますので
よろしくお願いします!!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。