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第1話

1,071
2019/02/09 02:54
 


















気温 30度 の 真夏日 、


蜃気楼が 現れる .






鬱陶しい 蝉の鳴き声 が響く

並木道を ふらふらと 歩いていく .








私は 、 今さっき 、

なにもかも 失った .



働いていた会社は 倒産 、

両親は 交通事故で 他界 、

彼氏は 浮気発覚 .












なんて 不運なのかな ……





笑うしかない この 状況 に 、


あまりの暑さに 、



私は 並木道の中の 一本の木の下で


ふと 座り込んだ .
 











頭が ふらふらしてきて 、



目を瞑る .












..........................................................






















ふと 目を覚ますと 、




そこは 真っ白な世界だった .













壁も 、 床も 、 天井も 、 洋服も .


全部 真っ白 .






「ここ …… どこ なの …… ?」
 



『 やっと 起きたんや 』
 



「 えっ !? 」









自分の後ろに 人の気配が して



咄嗟に 後ろを向くと 、



鞭を持った 男が そこに立っていた .
 





『 ここは 研究所
俺は この 研究所にいる 唯一の研究員 』



「 1人しか …… いないの …… ? 」


『 そう . 実験台は 7人いる .』



「 実験台 …… !?」
 





どうも その 研究員に よると 、




この 研究所では


ecstasy って ものについて 研究してるらしい





『 あ、 俺 、 中間淳太 .
お前は 大西 あなた で あってるな ?』


「 なんで 知ってるの !?」




『 合ってるよな ?』




鞭を 振りかざし 、


にやっと 笑う .




「 合って …… ます …… 」





『 じゃあ さっさと立て 、

お前の 仲間たちを 紹介する .


これをつけて ついてこい .』










そう言って 渡されたのは



白い 小瓶のついた 紅い 首輪 .









白い ワンピースを 着た 私は


裾を たなびかせながら



淳太 と 名乗る 男に ついていった .

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