目を擦り、眠気を必死に耐えながら歩き出すこたつ。それに皆が続く。
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しばらく歩き、4人はニシル山の登山口に着いた。
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山道をしばらく歩いていると草むらからナメクジの様なモンスターが飛び出した。
こたつが呪文を詠唱すると
炎がまるで壁の様にモンスター達を取り囲んでいく。
続いてタローも詠唱すると足元の木の影が動き獣の様な形に変形する。その獣はタロ社が指を鳴らすと、炎に囲まれ動けずにいるモンスターに一気に襲いかかった。
こたつがもう一度詠唱し、火の玉がモンスターを一掃した。
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しばらく歩くと目の前に木製の大きな門が見えてきた。
ゑむ氏、ennが大きな門を見上げ、タローが門を叩く為、近づく。
ーーーードカッ!!
ーーーーギィィィン!!!
こたつと音羽の声がしたかと思うと、次の瞬間には金属がぶつかる音。
何事かと思いennとゑむ氏が視線を配ると、目の前には背後からこたつに押し倒されたタロー。そしてそのタローが立っていた地面には大きな斧が刺さっていた。
そして2人の近くにはやや大きめの矢が2つに折れた状態で落ちている。
状況からみるに、こたつがタローを庇い
音羽が矢を槍で斬ったのだろう。
そんな5人の前に人影が2つ現れた。
そこには青年が2人。
1人は狩人の様な、もう1人はいかにもヴァイキングといった恰好をしていた。
こたつが立ち上がりながらゆっくり大剣を構える。
何かに気づいたヴァイキングの青年はタロ社の言葉を遮って狩人の青年の肩を叩き指を指した
その指の先には、先日。盗賊団のお頭トロールを倒した際に手に入れた変な形の石像があった。さっきの倒れた衝撃でタローの道具入れから出てしまった様だ。
驚くヴァイキングと、疑いの目で弓と矢を向ける狩人。
お互い武器を納めた所でヴァイキングが指笛を鳴らした。すると大きな門が鈍い音をたてながら開く。
5人は2人の謎の青年の後を追いドワーフの村へと足を踏み入れた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。