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第8話

「ふたり」になった日
恋愛に興味が無かった。
意外と思われるかもしれないけれど。
彼氏がいなくても充実していた。
可愛いインテリアに囲まれた自分の部屋。
暖かいハーブティーを飲みながら楽しむ読書。
華やかなショップが並ぶファッションビル。
お気に入りのお洋服を見つけ出すショッピング。
それから──
友達
満里奈!
満里奈
あ、お疲れ~♪
女友達との気兼ねないおしゃべり。
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友達
彼、ほんっと、女心が分かってないよねぇ?
そこは「頑張ったね」って、一声掛けてくれればいいのに!
満里奈
ほんとだねぇ
もう三年も付き合ってるのに~!
恋をしなければ、
怒ったり傷付いたりすることも少なくて。
友達の恋愛トークは、テレビドラマと変わらない娯楽になる。
友達
満里奈は彼氏作らないの?
モテそうなのになー
満里奈
えー私なんて全然だよ!
職場もアパレルだから、女性しかいないし
ごめんね、
あのね、
彼氏はいらないの。
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友達
もうすぐ彼氏と待ち合わせの時間だ
そろそろ行こうかな
満里奈
うん
また遊ぼうね♪
友達
満里奈はこれからどうするの?
満里奈
高校の時の友達と会うよ
友達
そうなんだ
満里奈、女子校だったよね
その友達も女の子?
満里奈
そうだよ
友達
女友達とばっかり遊んでるから、出会いが無いんじゃないのー?
満里奈
えへへ
(余計な心配だなぁ…)
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満里奈
(まだかな…)
最近よく遊ぶようになった友達がいる。
実は、高校時代には一度も話したことが無かった。
千晴
満里奈、待たせたかな
満里奈
あ、千晴!
ううん、私が早く着きすぎただけ
彼女は千晴。
高校の時、とても人気のあったカッコいい女の子だ。
千晴
満里奈、こっち歩きなよ
小柄だから、車道側歩いてると巻き込まれそうで危ない
満里奈
あ、ありがとう…
見た目は凛々しくてスタイルの良い美人。
そして性格も男前で、私を優しくエスコートしてくれる。
まるで…
満里奈
(王子様みたい)
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千晴
恋愛に興味がない?
満里奈
そうなの
彼氏への憧れが無くて
私って変なのかな
千晴
変じゃないよ
ひとりでも寂しくないなんて、素敵だ
満里奈
千晴は彼氏いるの?
千晴
え!
…いや、いないけど
満里奈
千晴もひとりが好き?
千晴
そんなこと無い
私は、ひとりが寂しい
満里奈
(意外だな、千晴がそんなこと言うなんて)
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満里奈
電車なくなる前に帰ろっか
千晴
うん
…満里奈
満里奈
なぁに?
千晴
私は、ひとりが寂しいんだ
だから、これからも満里奈と一緒にいれたらいいと思ってる
満里奈
ありがとう、私もだよ
千晴
いや、違うんだ
満里奈と私の「一緒にいたい」は、同じ意味じゃない
満里奈
えっ?
千晴
嫌だったら、ごめん
私、満里奈のことが好き
その、恋人とか、そういう意味で
満里奈
??
千晴
あっ、混乱させた!
えーと、私、女性が好きな人で、だから…
満里奈
あっ!?
千晴
…うん…
告白をされたのは初めてで。
女性からなんて余計に初めてで。
だけど。
千晴
………
満里奈
(千晴、顔真っ赤…)
満里奈
(可愛い、かも、しれない…)
満里奈
(私、この人といたいのかも、しれない…)
恋愛に興味が無かった。
ひとりで充分楽しいと思っていた。
満里奈
千晴
千晴
…うん?
満里奈
これからも一緒に、いよう?
でも本当は、憧れてた。
素敵な素敵な王子様。
目の前にいるこのカッコいい女の子が、そんな存在になってくれるって、
私は、確信した。