第33話

『落ち着け』
18,995
2021/09/16 12:53
弔side










ちょっと用があって朝から空けていた











やっとその用が終わってアジトに帰ると何故か騒がしい
(なまえ)
あなた
うるせぇよ!!私を置いてった癖に何様だよ!!







騒いでんのあなたか?










でもいつものあなたじゃねぇな…
死柄木弔
死柄木弔
うるせぇな…なんの騒ぎだよ
黒霧
黒霧
死柄木弔!
トガヒミコ
トガヒミコ
弔くぅぅぅん!!!!泣








俺が帰ってきた瞬間皆助けを求めるような目をして出迎えてくれた
死柄木弔
死柄木弔
あなた、何騒いでんだ
(なまえ)
あなた
あ"?んだよ!関係ねぇだろ!!引っ込んでろ!!












あーこれはなんかあったな…



















こんなにキレるなんてあの時以来だ
死柄木弔
死柄木弔
1回落ち着け、外の空気吸いに行くぞ
(なまえ)
あなた
触んじゃねぇよ!!









俺がここに居て言葉をかけてるにもかかわらずこれか……














かなりのことあったんだろうな
死柄木弔
死柄木弔
おい、1回こいつ外連れてくから掃除しとけ
黒霧
黒霧
分かりました。あなたさんをお願いしますね
死柄木弔
死柄木弔
あぁ












そう言い残しあなたの手首を掴んで屋上まで行く
(なまえ)
あなた
離せよ!!触んじゃねぇ!!!!











未だに暴れてるあなた















まじ何あったんだよ










そうして屋上についた


















夏とはいえ秋が近づいてきた夏の夜だから少し肌寒い
死柄木弔
死柄木弔
ほら落ち着け、何あった?
(なまえ)
あなた
言わねぇ
死柄木弔
死柄木弔
言わねぇとわかんねぇだろ?話してくれねぇか?
(なまえ)
あなた
話して何になる
死柄木弔
死柄木弔
お前の気持ちが楽になる。一人で溜め込むな。俺達はずっと一緒にいたろ?悩みがあったらなんでも話せって
(なまえ)
あなた
話したくねぇ…
死柄木弔
死柄木弔
じゃあ話すまで待ってるから1回夜の空気吸って落ち着け?な?
(なまえ)
あなた
……











あなたを座らせ金網によしかかりながら俺もあなたの隣に座る
死柄木弔
死柄木弔
(やっぱ冷えんな)











あなたも薄着だったから俺の着てた上着をあなたにかける



















10分くらいたっただろうか…




あなたもだいぶ落ち着いてきた
死柄木弔
死柄木弔
話せるか?
(なまえ)
あなた
……うん
死柄木弔
死柄木弔
じゃあ話してくれ






ポツポツと少しずつ話そうとしてくれる
(なまえ)
あなた
……今日、エンデヴァーに会った…
死柄木弔
死柄木弔
!!!










だからか…
(なまえ)
あなた
追いかけられて、行き止まりで、少し話した…







小さい子が喧嘩の原因を話すみたいに途切れ途切れだが話してくれる
(なまえ)
あなた
……なんで、ヴィランになったのかって、話になって、言い合いになった…
(なまえ)
あなた
そしたら…「無個性に生まれたお前が悪い」って…私に暴力とか暴言を吐いたのは「全部教育だ」って…












あなたが話してくれる内容を聞いて怒りがどんどん溜まってく








目に涙を溜めながら話してくれるあなたを見て心を痛めた
(なまえ)
あなた
やっぱり、私は生きてる価値がない人間、失敗作なんだ…どこに行っても…さっきも、皆何も悪くないのに当たった…仲間にあんなこと言うなんて…最低だ…私…










耐えきれなくなったんだろう…






目から大粒の涙が溢れ出した










ギュ
(なまえ)
あなた
とむ、ら?
死柄木弔
死柄木弔
お前は失敗作じゃねぇし生きてる価値もある。
死柄木弔
死柄木弔
あいつらだって何かがあったからお前がこうなったって分かってるはずだ
死柄木弔
死柄木弔
戻った時に謝ればいいだろ?
死柄木弔
死柄木弔
人間誰でも最低だ。お前だけじゃねぇ
(なまえ)
あなた
ッッッ
死柄木弔
死柄木弔
今まで我慢してきたんだろ?泣けよ。今は俺しかいねぇから










そう言うとあなたは声を上げて泣き出した









普段泣かないあなたがここまで泣くのは滅多にない









泣いた子供をあやす様に抱き寄せて背中を擦る













あなたをこんなに泣かせて…許さねぇからな…

プリ小説オーディオドラマ