ドンッ ボコッ ドスッ
部屋に響くのは"失敗作"を罵る声と暴力の音
そして……
その痛みに耐えれなく
"辞めてッッッ"
と泣き叫ぶ幼い少女の声
『痛いッ辞めて!お父さんッッッ!!』
エ「うるさい!無個性の失敗作がッッッ!お前なんか必要無い!!出ていけ!!」
『や、やだぁ…しょーと…』
焦「うるさい!僕の前から消えて!無個性が!」
『冬姉ッッッ!』
冬「来ないで!お母さんを無駄に苦しめて!なんで生まれてきたの!?」
『夏兄ッ…』
夏「来るなッッッ!!無個性がッッ!恥晒し!!二度と俺の目の前に現れんな!」
『おかぁ……さんッ…』
冷「あんたなんかッ産まなければよかったッッ!!」
"一緒に来るかい?"
『……あなたは?』
先「私はオールフォーワン…先生と呼んでくれ」
『先生?』
先「あぁ…君の名前は?」
『轟……あなた…』
先「そうか…ではあなた、ヴィランにならないかい?」
『ヴィラン?』
先「あぁ、この世界を変えよう!」
『私…ヴィランになるッッ!!
世界を変えるッッッ!!
ヒーローにッッ
轟家にッッ!!復讐する!!』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!