第35話

疑惑。
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2019/12/04 14:11
ハナは急いでコウキに連絡した。




コウキは疑う様子もなく、

むしろハナの体調を気にかけてくれた。

コウキの優しさに

ハナの胸は痛かった。。
Koki
Koki
今日会える?
まだ体調よくないか!
Hana
Hana
そ、そうだね。
また本調子じゃないし、
風邪っぽいから移すと嫌だし。
Koki
Koki
そっか!
寂しがりやのハナがなんか珍しいな。
ま、じゃーちゃんと休んどきや?
Hana
Hana
うん。ありがとう。
この時勘の鋭いコウキは違和感を感じた。






いつもなら風邪位で会わないと言わないハナ。

体調が悪いのにわざわざサキの家に

しかもコウキに何も言わず行ったハナ。

こんな事…今まで一度もない。






何かおかしい。






コウキは付き合って初めてハナを疑った。






そんな事も知らないハナは安堵していた。

その事をヒロミにも話した。


Hiromi
Hiromi
いや、ハナ。
コウキ君は少なくとも
違和感みたいなものは感じてるととおもうで?
なんかそんな気がする。
Hana
Hana
えー?本当に?
胸が痛くなる位心配してくれてたけどなぁ。
Hiromi
Hiromi
コウキ君は
そんな勘の鈍い子じゃないやろ。
何も言わずに
サキちゃんちに泊まるなんて
おかしいって思うのが普通やと思うよ。
Hana
Hana
そっか…そうだね。
Hiromi
Hiromi
ま、そうさせたのは僕やけどねw
Hana
Hana
ふふふ。
Hiromi
Hiromi
あ、今何想像した?w
Hana
Hana
えっ、なにもー?
Hiromi
Hiromi
うそつけ♡
ハナのエッチ。
Hana
Hana
ちょ、ちょっとー?
Hiromi
Hiromi
ハナ、可愛いよ(^^)
あはは。


ハナ、なんでも話して。
必ずどうにかしたるから。

大丈夫やで、ハナ。
Hana
Hana
…うん♡
ヒロミのその言葉で

ハナの心は一気に楽になった。

ヒロミが大丈夫と言えば大丈夫だと思えた。









その日の夜。

何の連絡も無く、急に実家にコウキが来た。

ハナはビックリした。


Hana
Hana
コ、コウキ!どうしたの?
Koki
Koki
ん?やっぱり会いたくて。
Hana
Hana
連絡くらいしてくれればよかったのに。
Koki
Koki
サプライズやん(^^)

迷惑やった?
Hana
Hana
う、うん。全然!
ただビックリして…
Koki
Koki
ビックリと言うより…
ちょっと迷惑そうやなw


てか…ハナ風邪は?
Hana
Hana
あっ。
もう大分風邪はすごく良くなったよ。
Koki
Koki
ハナ?ホンマに?

あのさー…







何か俺に隠してない??
Hana
Hana
えっ…?
思わず言葉に詰まってしまった。

コウキはハナを真っ直ぐな目でみていた。
Koki
Koki
まぁいっか!そんなこと。
ごめんごめん。
忘れて。

また週末に遊びに行こう!
連絡するからそれまでに治しとくんやで。
じゃ、帰るわ。
そう言ってバイクで立ち去って行った

コウキの後ろ姿をハナはずっと見送っていた。







コウキは「何か隠してないか」と聞いた時の

ハナの顔が忘れられなかった。

ハナは何か隠してる…

疑惑から確信へと繋がった。



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