ハナは急いでコウキに連絡した。
コウキは疑う様子もなく、
むしろハナの体調を気にかけてくれた。
コウキの優しさに
ハナの胸は痛かった。。
この時勘の鋭いコウキは違和感を感じた。
いつもなら風邪位で会わないと言わないハナ。
体調が悪いのにわざわざサキの家に
しかもコウキに何も言わず行ったハナ。
こんな事…今まで一度もない。
何かおかしい。
コウキは付き合って初めてハナを疑った。
そんな事も知らないハナは安堵していた。
その事をヒロミにも話した。
ヒロミのその言葉で
ハナの心は一気に楽になった。
ヒロミが大丈夫と言えば大丈夫だと思えた。
その日の夜。
何の連絡も無く、急に実家にコウキが来た。
ハナはビックリした。
思わず言葉に詰まってしまった。
コウキはハナを真っ直ぐな目でみていた。
そう言ってバイクで立ち去って行った
コウキの後ろ姿をハナはずっと見送っていた。
コウキは「何か隠してないか」と聞いた時の
ハナの顔が忘れられなかった。
ハナは何か隠してる…
疑惑から確信へと繋がった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。