深澤辰哉 side
あれから俺たちは発見された
テレビの男は逮捕された
あの日から3ヶ月
あなたはまだ機械に繋がれて眠っている
機械と点滴に繋がれたあなたは
日に日に痩せていく
俺たちは9人で仕事をしながら
代わる代わる病院に来てはあなたを見つめる
頼む、起きてくれと願いながら
こちらの声が届いてくれと願いながら
辰哉「あなた、死んでくれよ。頼むよ」
とあべこべな事を言う
このまま死んでしまうのではないか
そう怖くなる
照「ふっか」
辰哉「おう、照」
病室に3人が揃った
辰哉「俺がちゃんと撃ってればな」
そう言いながらあなたの手を握る
照「多分、俺がふっかの所にいたら同じことしてた」
俺とあなたの手を上から包み込む照
照「だからさ、今はあなたが目覚めてくれるのをただ祈ろう」
照の優しい笑顔を見たら
涙が溢れてきた
辰哉「ごめん、照、あなた」
照「大丈夫。ちゃんとフルメンバーで活動できる日が来るから」
こんな弱い俺をあなたは許してくれるかな
許されなくてもいい
ただ君が戻ってきてみんなと一緒に笑ってくれれば
それだけでいい
『オ ニ ゴ ッ コ 。』 fin
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!