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第4話

キッカケ
何もかも諦めたような顔でパソコンのディスプレイをみている。それが今の俺だ。


昨日、同僚の田辺君から連絡が来てミミが死んだと聞かされた。

当然俺は怒気を含めた声で文句も言ったけど、田辺君も一度俺の携帯で写真を見ただけなので、確信は持てないらしい。

だから、ミミらしき猫を見かけたという場所まで教えてもらい、すぐさま向かった。


息を切らせながら到着した場所には田辺君が言ってたように一匹の猫が横たわっていた。震える手足を奮い立たせ近づいてみると、正真正銘ミミだった。俺が見間違えるはずがない。

よくみてみると、血が新しくない。死んでから時間が経っているらしい。未だに遺体があるのは、この辺りが人があまり来ない場所だからだろう。

自分以外には人も動物にも触らせたくないと思った俺は、未だに震える手で母親が生まれたての子供を抱くように優しく持ち、近くの山に入って行く。なんで、ペット霊園、納骨堂、手元供養など色々ある中で埋葬を選んだかというと今俺はアパート暮らしだからだ。他は自分の手から少しでも離れるので却下した。

ほかの動物に掘り返されないように穴を深く掘り、ミミを埋める。


それからの日々は、仕事だけは続けていたが、身が入っていないし、普段の生活に関してもゴミがどんどん溜まっていく始末。

変わらなきゃと頭の中では分かっていても、体がそれを拒絶してしまう。

時間が経てば、心の傷も塞がっていく。それを信じて過ごしていても、ちっとも塞がってくれない。逆にどんどん深くなっていってる感じすらする。

そろそろ踏ん切りをつけて、前へ進まなければ行けない。


でも、どうすればいいんだろう?


何かキッカケがあれば良いのだろうか……