第14話

感覚と記憶
121
2018/07/31 14:22
今井 海斗
でも、探すって言ってもどこに行ったんだろ?
今井 海斗
ねぇ、蓮?聞いてる?
雪村 蓮
こっちだ
今井 海斗
え?
雪村 蓮
こっちにいる気がする
今井 海斗
こっちって…森だよ?
雪村 蓮
いいから、行くぞ
今井 海斗
え!ちょっと!
1時間後
今井 海斗
ホントにこっち?もう歩いて1時間たってるんだけど…
雪村 蓮
ん?崖…やっぱいねぇのかよ…
今井 海斗
え…でも、待ってこのハンカチ、美月ちゃんのじゃ?
雪村 蓮
は?なんで、こんな所にあんだよ
今井 海斗
もしかして、この下…?
雪村 蓮
!おい!あそこに倒れてんの、美月じゃね?!
今井 海斗
え…!ホントだ!!
美月ちゃん!!!
ピーポーピーポー
医者
命に別状はありません、ただ…いつ目覚めるのか分からない状況です
今井 海斗
そうですか…
雪村 蓮
医者、なんだって?
今井 海斗
命は大丈夫みたいだけど、いつ目覚めるのか分からないって
雪村 蓮
くそっ!早く気づいてやれば、こんなことには…
今井 海斗
まぁまぁ落ち着いて?ここは冷静に意識が戻るのを待とう?
雪村 蓮
ああ…
春日井 美月
(ここはどこなんだろう?)
春日井 美月
全てが真っ白…
???
あなた、何してるの?
春日井 美月
ビクッ
???
ここは誰も立ち入りできないわ
春日井 美月
お母さん…?なんでここに居るの?ここはどこ?
???
お母さん?私が?何言ってるの?私は娘なんていないわ
春日井 美月
え!でも…
???
まぁいいわ、好きに呼べばいいんじゃないかしら?
ここは、異空間、生と死の境界線みたいなものよ
春日井 美月
生と死…
???
ところで、あなたの名前は?
春日井 美月
あ!春日井美月です
エレン
美月…私はエレンよ
春日井 美月
エレン…(お母さんにそっくり)
エレン
ところで、あなたはどうしてここに居るのかしら?
本当なら、死んでしまったモノがさまよう所なのに
春日井 美月
死んでしまった?!私、死んでしまったのでしょうか…?
エレン
知らないわよ!そんなこと聞かないでちょうだい
春日井 美月
えー…
エレン
あ、もうそろそろ、時間ね…じゃあね!
春日井 美月
あ!待ってください!エレンさんはなんでここにいるんですか?
エレン
そうね…大事な人を探しに来たからって言えばいいかしらね…
いつかわかる時がくるわ、あと!エレンでいいからね!
春日井 美月
あ…行っちゃった
大事な人…そんな人が私にもいるのだろうか…
全てを失ってしまった私に…
バサッ
春日井 美月
え…この本…私が小さい時に読んでた本…
春日井 美月
なんでここに…?
この本は私にとって、思い出が詰まった本だ
そう、あの日もこれを読んでもらってたっけ…お母さんに
12年前
春日井 美月
お母さん!これ読んで〜
お母さん
また、これ読むの?いいけど、もうちょっと違う本読んだら?
春日井 美月
これがいいの!早く!
お母さん
ハイハイ、いつものところで読もっか
春日井 美月
わーい!
お母さん
おしまい
春日井 美月
ねぇねぇお母さん!
お母さん
ん?なーに?
春日井 美月
神様っているのかなぁ?
お母さん
そうねぇいると思うわ
春日井 美月
そっか、お母さんが言うなら、いるんだ!
会ってみたいなぁ
お母さん
いつか会えるわよ、ほらもう寝なさい
春日井 美月
うん!おやすみ、お母さん!
数時間後
春日井 美月
のど…乾いた…お水…
ガサッ
春日井 美月
ビクッお母さん…?
春日井 美月
私が見たのは、いつも縛っていた髪がほどけて
口から血を流して、よく分からないモノに抱きかかえられていた
母の姿だった…
???
マモレナカッタ
春日井 美月
はっ!
ピッピッピッピッ
春日井 美月
(ここは病院…?)
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
投稿を1ヶ月以上放棄して、本当にすみませんでしたm(_ _)m

プリ小説オーディオドラマ