第7話

#6
471
2023/10/10 03:22







……ここどこ。
心地の良い眠りから目を覚ますと


明らかに自分の家じゃない天井
高級そうなマットレス
漂ういい匂い


ハッとして起き上がると
昨日着てた服では無いものを身にまとっている

いや、飛ばしたい記憶は飛ばないで大事な記憶消えてるんですけど。


ガチャ、という音共に寝室のドアから顔を出したのは
壱馬
お、起きたん。おはよ

紛れもない川村壱馬だった


いやなんで?


壱馬
なんで、って
覚えてないん?昨日のこと
あなた
声に、でてた、

お風呂上がりであろうタンクトップ姿の彼が
ベッドに座り込んでくる
壱馬
服は洗濯中。ゲロまみれは嫌やろ
あなた
……ありがとう、
壱馬
元々送るつもりやってん、
壱馬
やっと帰るのかと思ったら梨花ちゃん男と帰っとるし、
あなたはフラフラしながら店出るし


案の定追いかけて店出たらこのザマだった、と。

推しに何させてんだよ、私……

それこそ一生顔出せないだろ


あなた
ほんっとにごめんなさい……!
壱馬
家に連れてきたのは許してや、
聞いてもわかんなくて仕方なく

でも推しのベットに寝てるって悪い気はしないやろ?

って意地悪な顔しながら言ってくる


あなた
なにして…返せばいい?
壱馬
逆。俺がいつものお礼をしただけ。
だからあなたは何も考えらんで大丈夫

そんなの、私からしたらだいぶ煮えきれないが

この男が折れることは無いだろう



だとしたら今私がすべきことは早くこの場から去ること

あなた
この服、ありがとう、
洗濯もう終わってる?
壱馬
ああ、多分。


乾燥までしっかりしてくれた服に着替え直し

借りていた服を畳み、
置いて荷物をまとめすぐ家を出る準備をする


壱馬
…もう帰るん?


そんな目で見てこないでよ……


振り切って玄関まで到着
あなた
迷惑かけてほんとにごめんなさい、
助かりました、ありがとう
玄関のドアに手を掛けたその時


壱馬
なぁ、また会いに来てくれるよな
あなた
っ、……
壱馬
どこにいても見つけるから、LIVE来ないなんて寂しいことしやんといてや
壱馬
あなたは悪いと思ってるかもやけど、俺は本当に出会えてよかったって思ってるから


川村壱馬らしい、真っ直ぐな言葉が背中に突き刺さった

壱馬
じゃ、気をつけてな
あなた
…じゃあ、ありがとう


それだけ言って彼の家を後にした

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