〈かもめside〉
無理やり作った笑顔のまま来た会議は明るい気持ちになんかなれる訳もなく、明るいメンバーとでは俺だけ置いて行かれたような気がした。
いつも感じないメンバーとの壁を感じて会話に入っていけない。
きっと心配してくれているだけ。
そう分かっていても不思議そうに向けられる視線ですら冷たく突き放されているように感じた。
俺が恐怖に怯えている間にも話は進んでいて、話をしっかり聞こうと背筋を伸ばしているとにょきをが突然大きな声を上げた。
用事…? 会議なのに…?
その声を聞いて頭にはてなを浮かべていると、他のメンバーもそうだったのか、ツッコミが飛んでくる。
その会話でさえも入る気力がなくて、ぼーっと眺めていると突然俺の名前が耳に飛び込んできた。
へっ、?
今日予定なんかないよ……?
毎日朝に今日一日のスケジュールを確認してから出てきているので、忘れるということは絶対にありえない。
じゃあ何……?
2人がこそこそ話しているのが見える。
また俺だけ仲間はずれにされている気がして、胸がキュッと痛んだ。
胸の痛みに耐えている間に話は着々と進んでいって、何も分からないまま2人に手を引かれて家から出る。
家から出ると、俺にも聞こえるぐらいの声で喋りだした。
そんな会話に頭の中はさらに混乱していく。
どこへ行こうって何……?
予定があったんじゃないの……?
混乱の言葉をそのまま言葉にすると、驚きの言葉が返ってきた。
嘘ついた? 3人で話したい?
混乱している俺を見かねてそらちゃんが状況を説明してくれた。
俺、おかしいことバレてた?
またちょっと無理してるのバレた?
また迷惑かけた?
そんな言葉が浮かぶと一気に手が震え出して、優しい目で見てくる2人が恐怖の対象になってくる。
謝らないと。
その一心で謝る。
そんな俺を見てにょきをが声をかけてきた。
優しい声で気持ちを伝えてくる2人に恐怖の気持ちが少し薄れる。
2人なら謝らなくていいかも……
そう感じて謝るのをやめる。
そんな何気ない会話でさえも、安心できる要素の一つ。
会話をしてくれるってことは嫌われていないということが分かる。
何かにょきをが呟いた気がしたけど、気のせいといいことにして2人についていく。
その時には2人への恐怖はなかった。
昨日投稿できなくてごめんなさい!
今日もう一話投稿します!
ちなみにこの話のかもめんは、ストレスを感じたりすると心を許している相手にだけ幼児退行するという設定です!
昨日までするつもりなかったけどかもめんのツイート見たら思いついたw
↓これ
かもめんのツイートは一つ一つが可愛いくてかもめんらしくて好き。
このツイートもすごい特殊な状況の韻を踏んでんの可愛い。
かもめん可愛い。
今日は小説書きながら、ないくんのいれいす総選挙の聞いて、かもめんの誕生日イラスト進める…!
大変だ!
かもめんの誕生日イラストプリ小説で先にあげようと思ってるんですけど見たい人いるのかな……?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。