第28話

かもめくん 病み4
230
2024/01/13 03:00
〈かもめside〉
無理やり作った笑顔のまま来た会議は明るい気持ちになんかなれる訳もなく、明るいメンバーとでは俺だけ置いて行かれたような気がした。

いつも感じないメンバーとの壁を感じて会話に入っていけない。

きっと心配してくれているだけ。
そう分かっていても不思議そうに向けられる視線ですら冷たく突き放されているように感じた。


俺が恐怖に怯えている間にも話は進んでいて、話をしっかり聞こうと背筋を伸ばしているとにょきをが突然大きな声を上げた。
のっき
大丈夫ですよ〜。でもちょっと用事を思い出して!
用事…? 会議なのに…?

その声を聞いて頭にはてなを浮かべていると、他のメンバーもそうだったのか、ツッコミが飛んでくる。

その会話でさえも入る気力がなくて、ぼーっと眺めていると突然俺の名前が耳に飛び込んできた。
そらねこ
あっ!のっきさん今日の予定僕とかもめさんも一緒のですよね!?めっちゃ大事なのじゃないですか!?
へっ、? 
今日予定なんかないよ……?

毎日朝に今日一日のスケジュールを確認してから出てきているので、忘れるということは絶対にありえない。
じゃあ何……?
2人がこそこそ話しているのが見える。
また俺だけ仲間はずれにされている気がして、胸がキュッと痛んだ。
胸の痛みに耐えている間に話は着々と進んでいって、何も分からないまま2人に手を引かれて家から出る。

家から出ると、俺にも聞こえるぐらいの声で喋りだした。
のっき
家を飛び出したはいいものの、どこ行きます?
そらねこ
どうしよう… 
そんな会話に頭の中はさらに混乱していく。

どこへ行こうって何……?
予定があったんじゃないの……?
かもめ
えっ、なんか予定があったんじゃないの……?
のっき
いや、特に予定ないんですよね…… ちょっと3人で話したくて嘘ついちゃいました……
混乱の言葉をそのまま言葉にすると、驚きの言葉が返ってきた。

嘘ついた? 3人で話したい?
混乱している俺を見かねてそらちゃんが状況を説明してくれた。
そらねこ
えっと、今日かもめさんの笑い方がいつもと違う感じがしたのが気になって!
そらねこ
気になりすぎて会議どころじゃなくなっちゃって、会議ぬけだしてきました!
かもめ
………
俺、おかしいことバレてた?

またちょっと無理してるのバレた?

また迷惑かけた?
そんな言葉が浮かぶと一気に手が震え出して、優しい目で見てくる2人が恐怖の対象になってくる。
かもめ
あ、っごめん、なさいっ
かもめ
ごめ、んなさいっ
謝らないと。

その一心で謝る。

そんな俺を見てにょきをが声をかけてきた。
のっき
謝ることじゃないですよ? ただかもめくんが心配だっただけで!
そらねこ
そうですよ! 大丈夫です!
かもめ
そうなの、?
優しい声で気持ちを伝えてくる2人に恐怖の気持ちが少し薄れる。
2人なら謝らなくていいかも……

そう感じて謝るのをやめる。
のっき
まぁ、とりあえずどっか行きます?
そらねこ
うーん、でも行く場所僕の家か、かもめさんの家か、ラメリィさんも家しかないですよ?
のっき
そうなんですよね…… ラメリィさんは最近忙しそうですしね……
そらねこ
じゃあ、僕の家行きます?
かもめ
そらちゃんの家、すごいことになってないの?
そらねこ
なってないですよ!最近綺麗にしたんです!
そんな何気ない会話でさえも、安心できる要素の一つ。

会話をしてくれるってことは嫌われていないということが分かる。
のっき
ならそらちゃん家行きましょう!そこまで遠くないですし!
かもめ
分かった、!
のっき
ん?なんかかもめくんが幼くなってるような…… 気のせいか!
何かにょきをが呟いた気がしたけど、気のせいといいことにして2人についていく。

その時には2人への恐怖はなかった。
昨日投稿できなくてごめんなさい!
今日もう一話投稿します!
ちなみにこの話のかもめんは、ストレスを感じたりすると心を許している相手にだけ幼児退行するという設定です!

昨日までするつもりなかったけどかもめんのツイート見たら思いついたw
↓これ
かもめんのツイートは一つ一つが可愛いくてかもめんらしくて好き。
このツイートもすごい特殊な状況の韻を踏んでんの可愛い。
かもめん可愛い。

今日は小説書きながら、ないくんのいれいす総選挙の聞いて、かもめんの誕生日イラスト進める…!
大変だ!

かもめんの誕生日イラストプリ小説で先にあげようと思ってるんですけど見たい人いるのかな……?

プリ小説オーディオドラマ