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第9話

ー蝉の音が止む時、僕はー
私が3歳の頃、私の母は再婚した。
再婚した父の元には子供が2人いて、どちらも血は繋がっていない義兄弟。すぐに私たちは兄弟として過ごしていき、仲良くなった。

その10年後、私たちが中1の時、両親は交通事故で他界した。


これは私と倖と婭璃子の昔のお話。










ー*ー*ー*ー*ー*ー









私の名前は雨宮 爽夏。
現在中学2年生。
去年両親が死んで、今は婭璃子と倖と3人で暮らしている。
何の不自由もない。
お金は祖父母がくれるし、婭璃子は料理担当、倖は衣服担当、私は掃除担当でちゃんとしている。


ただ。


両親が死んだことで私たちは周りから一目置かれる存在となった。

特に倖は軽めのいじめを受け、よく泣いて帰ってきた。
その時は私たち爽夏と婭璃子の出番。
全力で其奴らを叩き潰す。
それで何度校長室に呼び出されたか。
でも仕方ない。兄弟の倖がいじめられていて見過ごす訳がない。

「倖〜ご飯作るの手伝って」

「はーい!ちょっと待ってー」

「婭璃子、夜ご飯どうするの」

「肉じゃが!」

「僕好き!!」

「じゃあ早く手伝って」

「私も手伝うよ」

「ありがと、爽夏」

台所に3人並んで調理することはよくあることだ。
3人ですることは楽しい。
だから私は料理が好きだ。
みんな笑顔でいれるから。


























ある日、倖が血まみれで帰ってきた。
雨と涙に濡れて、ぐちゃぐちゃになっていた。
今まで以上に酷い傷に、倖は家から出ないようになった。
いわゆる不登校。
私と婭璃子は激怒する他ない。
すぐさま虐めてきた奴を聞き出し、仕返しをした。
殴り倒し、主犯を聞き出す。
体育館倉庫に呼び出した。
主犯は、クラスでスクールカーストの頂点にいる気が強くプライドの高い女子だった。

「ねぇ、なんで倖を傷つけたの…?」

「ーーー!!」

口にタオルを巻かれ、手足を拘束された主犯は喋る事も抵抗する事も出来ないで、声にならない叫びを上げていた。

「虐められた人の気持ち…考えたことある?お前。
あ、そっか。馬鹿だから相手の気持ちわかんないもんな。…機械かよ。」

「っ〜〜!!!ーー〜ー!!」

「五月蝿い、黙れ。」

溝打ちを狙って蹴る。

「ねぇねぇ、知ってる?倖、血まみれで帰ってきたんだよ?それに対しては軽くない?この罰。だって出血してないんだから。あ、内出血はしてるかもだけど。」

「婭璃子、此奴失神してるよ。上から宙吊りでもしとく?」

「あ、それいい!!やろー!」

ということで、上から吊るした。
そして体育館を閉めて、家に帰ることに。

「夜ご飯どうしよっか?」

「んー鍋にしよ。」

「はーい。材料買って帰ろー。」










「ただいま〜倖!元気にしてた?」

「婭璃子!爽夏!何処行ってたの!?」

「体育館倉庫。」

「あ、まさか…。」

「ヤッテキタ( ・∇・) 」

「爽夏…可愛いから許すよ…。」

「褒めて〜(*´꒳`*)」

「はいはい……ありがと、2人とも僕の為に…。
でも、また先生に呼び出しくらわない?大丈夫なの?」

「その時は一から十まで暴露するから。仲間も全員。」

「爽夏悪い顔してる〜」

「とか言って婭璃子もそのつもりのくせに。」

「バレた〜。」

「僕はもう多分高校まで学校に行かないから安心して。あと1年、怒られずに済むよ。」

「倖には学校行って欲しかったけどな。まぁ仕方ないしいっか。倖の為だし。」

「よーし!ご飯にするよ!」

「「りょーうかーい」」






*ー*ー*ー*ー*






翌日、先生があの“主犯の子”を酷い目にあわせた犯人を捜していると言った。“主犯の子”は今病院にいるみたいで、擦り傷と痣だらけだと聞いた。写真も見せられた。だけど、倖の方がよっぽど酷い。もっと血だらけにしておけばよかったと思った。
結局、犯人は分からず、“主犯の子”もあの時の記憶がないと言うので未解決のまま終わった。