第22話

変わり果てた。
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2018/07/18 02:03

ガチャ

扉を開けて中へと入る。
本城蓮
お前ら不法侵入だぞ。
あなた

ぎゃあ!!!

永田勇気
うわっ!いたんですか??



2人は蓮が椅子に座り動かずじっとしているのに驚いた。



蓮の周りは荒れ果てていて見るに耐えない。

本城蓮
久しぶりだな、あなた。
話は全部聞いたのか。
永田勇気
俺は本城さんが好きな相手に酷いことはもう出来ないと思って言いました。


蓮が私へと目線をやった。


その顔は怖さより弱さを感じた。
あなた

…なんっで。

本城蓮
何だよ。
あなた

どうしてっ私なの?
私は秀でて可愛いわけでもないし、頭が凄くいい訳でもない。魅力なんて無いのに。

蓮は私のことをじっと見る。
本城蓮
俺だって最初はそう思ったよ。
あなた

じゃあ!

本城蓮
興味本位で付き合ったのに、気づいたら俺の方がだんだんお前に近づいていって…
好きなってた、めちゃくちゃに。
蓮は頭を抱えながら話す。
本城蓮
お前が居なくなった後に、お前よりも100倍美人の奴と寝た。
だけど、全然ダメだった。
そこで知ったんだよ。
俺はお前以外に愛せないって。
あなた

そんなっ…今言われても。

本城蓮
また新しい男でも出来たんだろ?
あなた

そう。私結婚するの。

本城蓮
ふっ、そうか。
あなた

今日は忘れてもらう為にもここへ来たの。
私も全部忘れる。

本城蓮
それは無理だ。
あなた

えっ?

本城蓮
俺が死なない限りはなっ!!
あなた

ちょっと待って!

蓮は自分に包丁を向けた。
永田勇気
おいっ、はやまるな!
本城蓮
俺はあなたの為に生きているんだよ。
あなたがいないなら生きる意味は無い。
あなた

待ってよ、本城さんはとっても優秀な人だと思う。
会社では重要な存在なんでしょ!
なら社会の為にも生きなきゃ!
本城さんお願い!

本城蓮
そこまで言うなら、俺と1回でいいから寝ろよ。
永田勇気
お前何言って!
本城蓮
そしたら俺は生きるよ。
どうだ?
永田勇気
あなた、別にやんなくていいから!

あなたは声を震えながら出した。
あなた

分かった。いいよ。

永田勇気
あなた!
蓮はにやっと笑って包丁を置いた。
本城蓮
じゃあ、お前は出てけ。
永田勇気
待てよ、コイツを拘束する気じゃないだろな!
本城蓮
そんなに心配なら、やってる最中ずっと見てるか?
永田勇気
はぁ?//
本城蓮
別に俺はいいけど。
お前がただ苦しいだけなんじゃないの?
永田勇気
そんなっ…
あなた

大丈夫、私は蓮のこと信じてるから。

永田勇気
待てよ…
あなた

だけど3時間。
これで済ませてね。
それ以上過ぎたら助けに来て。

永田勇気
…分かったよ。


勇気は心配そうに出ていった。
本城蓮
さて、始めようか。

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