第34話

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2019/07/22 04:13
あなた

ん、あれ…………?





気づけば私は自分の家にいた。



それも制服を着たままだった。



あなた

私……いつ家に帰った?あれえ……?



それも何か口元が微かに薬臭いし、何故か全身汗だくだ。



あなた

おかしい、何かがおかしい……。

そう思っていると、私の部屋のドアが開いた。





お母さん
あら、あなた起きたのね。大丈夫?
あなた

うん、私は大丈夫だけど……私どうしてここにいるの?



お母さんに聞いても分からないだろうとは思ったけど一応聞いてみた。



お母さん
それが……私今日は珍しく仕事が早く終わって家に帰ったらまだあなた帰ってなくて……大丈夫かしらと思っていたら、沖田君……?って人におぶられて気を失っていたの。




沖田…………?え、うそ。やっぱり私気を失っていたみたいだ。でもなんで……?



あなた

何で気を失ったのかはアイツは知ってるのかな……



と呟いた。


お母さん
急にだって。何の前触れもなく倒れたらしい。
あなた

…………そう。明日詳細を聞いてみるよ。もしかしたら何が原因かわかるかも。

お母さん
そうね、今日はもう寝なさい。疲れて見えるよ。



そういうお母さんは私の何倍にも疲れて見えた。そりゃあ朝早くから夜遅くまで働いて生活支えているんだから。




お父さんはって?お母さんは遠くに出張しているとは言っているけど、それが嘘であることは今の私ならわかる。




















お父さんは離婚してお母さんと私を捨てたってことを。


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