第3話

# 物置教室( R18 )
6,254
2018/12/29 17:30

「 先生 ッ 」

放課後 。

二階にある 、文化祭などで使用する物などが

保管されている物置教室に先生と二人きり 。
下校完了時刻はもう過ぎていて

生徒は私以外に誰一人居ない 。

他の先生達は一階の職員室で仕事をしていて

二階にある物置教室にまさか生徒がいるなんて

思ってもいないだろう 。

「 真輝先生 ッ 」



と 、もう一度名前を呼ぶ 。

「 どうした?」

首を傾げる先生に抱き着く 。

「 キスして ッ 、 」

と 、先生を見つめてそう言う 。

一刻も早く先輩とのキスを先生の唇で消して欲しい 。

「 いいよ 」

先生は頷くと 、私にキスをした 。

一瞬のキスで終わり 、少し複雑 。

先輩とは舌を絡める濃厚なキスをしているため 、

私の唇が可笑しくなったのかもしれない 。

唇が寂しくて無意識に口元に手を添える 。

そして 、そのまま先生を見つめた 。

「 何 ?」

と 、笑いながらそう言う先生 。

「 え 、いや … 何でもな 、ン 」

先生から本日二度目のキス 。

驚いていると

「 物欲しそうな顔してたから 」

と 、笑う先生 。

「 先生 、濃厚なのしてほしい 」

そう勝手に口が動く 。

ん?と苦笑を浮かべた先生は

少し考えてから 、口を開く 。

「 ずっと我慢してた 、濃厚なやつするのを 」

「 え?」

「 もう我慢しないよ?」

「 … いいよ ッ 」

そう言うと先程とは違う大人なキス 。

先輩とは違って強引ではなく私の様子を伺いながらの

優しいキス 。


クチュ チュ 、と音を鳴らす 。


先輩のときは嫌だった音が今では心地よい 。


唇を離すと銀の糸が私達を繋ぐ 。
キスだけなのに身体の力が抜けて 、

これが大人のキスなんだと思わず感心してしまう 。

「 キスだけでこんなにも顔が蕩けて 、 」

そう言いながら私の頭を撫でる先生 。

「 先生 ッ 、大好き 」

と 、無意識に言ってしまい

後から自分の言ったことの恥ずかしさに

顔が真っ赤に染まる 。

「 俺も好きだよ 」

先生は私の反応に笑いながらも 、

そう言った 。

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