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2021/07/21

第2話

さようならも言えぬまま
少しお洒落をした。
学生のくせに、と言われても仕方がないと思う。
だからこそ、私の正体を探らなさそうなー少し自分より歳が上の人を選んだ。
その人は快く私の誘いを受けてくれた。
しかし、その人は会場から離れて踊りたいと言った。
理由は踊りが下手くそだったからその人が周りに見えなかったからと言われた。
私は気にしない、と答えた。
自分も学生の身だ。案の定ダンスなんてさっぱりである。
だから一緒に恥をかこうと仮面の奥で笑った。するとその人は、控えめに口を開いた。
…僕はここにいられません、と。
その言葉に会場にいるのは不可能だと察した。
(なまえ)
あなた
仕方ありませんね…
??
あはは、ごめんね…
(なまえ)
あなた
いえ、お気になさらないでください。私も踊りは得意じゃありませんので
??
おぉ一緒ですね!僕は踊りが特段苦手でして…
(なまえ)
あなた
…なのにこの仮面舞踏会に参加されたんですか?
??
…少し思い入れがあってね
その人はふっと口を緩めた。
私とその人は、踊り狂った。
会場から漏れて聞こえるクラシックのような音楽に、適当にステップを踏んでみる。…が、案の定難しい。
(なまえ)
あなた
う………
??
…あなたの偽名さんって、おいくつなんですか?
(なまえ)
あなた
え…!?あ、あの…し、シークレットです…
??
…そっか。
(なまえ)
あなた
そういう貴方は…
??
僕は…じゃあ僕もシークレットで
その人は悪戯っぽく笑った。
私たちは踊った。下手くそな私のステップを修正するように少し力を入れて私の体の方向すらをも変えるその人は私なんかよりずっと上手である。
(なまえ)
あなた
…お上手、ですね
??
あはは…会場にはもっとすごい人がいますよ
その瞬間、突風が吹き荒れた。
(なまえ)
あなた
きゃぁ…!?
私はグッと目を瞑った。
最後に見たのは、綺麗な星空だった。
目覚めると、そこは見慣れた自分の部屋だった。
…あの人、なんて名前だったんだろう…
さよならも言えぬまま、私とその人は会えなくなってしまった。
___はず、だった。