横浜第７埠頭


「あはっ、女の一人にも勝てねぇの？」


地面に倒れている奴の顔を踏みつける。東京の暴走族。トップはってんならもっと手応えある奴がいると思ってたのに。ほぼ一撃で沈んだし。

こっちはストレス解消に来てんの



「ふがいねーな！！これが″今″のトップか？！」


すべてを見ていたイザナが正座させられているそいつらにそう言い捨てた。


「イザナ！」


「？」


「10時をまわった。もう東卍はこねぇよ」



東卍

来なかったなー


そりゃそうか。そんなメンタル残ってないでしょう


東卍のトップの妹を殺した


それは私とカクでは止めることができず、今日実行された。


妹が死んだら、今どん底にいるはず。


喧嘩なんてしてる場合じゃあないでしょ



「三ツ谷とスマイリーはオレと竜胆で片付けた。

壱番隊はムーチョが。


お前の判断は懸命だったぜ？九井」



九井一


ムーチョが東卍を裏切ったときに連れてきた子。


ココちゃんって呼んだら微妙な顔をされた。

どうも″ちゃん″付けが嫌らしい。


けど、春千夜はチヨちゃんって呼んだらすごい喜んでくれたけど…？



私、チヨちゃん来たときマジで女子増えたって思ったもん。男の子だったけど。



「そしてマイキーとドラケンは稀崎が潰した」

「今ごろ、東卍連中はお通夜状態だろ」

「やり方は気に食わねぇがな！」

「それは、モチモチに同意だね」




「……イザナ。S62…最悪の世代と呼ばれたオレらが見失ってた夢。今度こそテメェが実現しろ」


ムーチョのその言葉にカランと音をたてながら、イザナは小さく笑った。


「東卍はもう終わりだ」






「東京中の不良を抱えて大人の闇社会に喧嘩を売る。ヤクザだろうがなんだろうが関係ねぇ。逆らう奴は全員ぶっ潰して



オレらが日本の闇をすべて牛耳るんだ」





私たちが求めていた未来は……

本当にこれだったのだろうか


これが本当にみんなが幸せになれる世界なのか



ｳｫﾝｳｫﾝ

ｳﾞｫﾝｳﾞｫﾝ

ﾊﾞﾘﾊﾞﾘ…



「うーわ。マジか」


来たのかよ……東卍




「おいおい、マジかよ！！」


「「「東卍が来たぞ！！！」」」




先頭にいるのタケミチくんで

明らかに総長と副総長がいない


そんなんでうちに乗り込んでくるの？






「いーねー…そういうの、嫌いじゃない」




東卍 vs 天竺



決戦の始まりだ