第5話

★ 〜愛する君を独占したい。
148
2019/05/02 07:28
蓮実視点です。

*****




『高城麗央をオトス、シナリオ』

これが…、
僕が深鈴ちゃんの為に作ったこれが…、

僕を苦しめた。
僕はずっと、深鈴ちゃんが好きだ。
物心がついた時にはもう大好きで。

いや…、そんな言葉で表せない。

言えば…、
蓮実
『僕の生きる糧』
僕が生きる上で必要不可欠な存在…。

でも僕は深鈴ちゃんの味方でいなければいけなかった。
深鈴ちゃんにとっての僕は、
((信頼出来るただの幼馴染))

だから、隣にいる為には深鈴ちゃんの恋を応援しなければいけなかった。
それが僕の仕事でもあった。
でもね、ごめんね、深鈴ちゃん。
やっぱり僕は深鈴ちゃんが好きだ。

大好きなんだよ。

麗央くんになんか取られたくない。
僕は麗央くんを追いかけて、高校に入ろうとした深鈴ちゃんの為に、親の反対を押し切って、アホな学校を受験した。
深鈴ちゃんは僕がいなきゃ。

僕がいなきゃ、告白すらできないのに。


僕に消えて欲しいなんて。
蓮実
僕は…、それでもいいよ。
だけれど、それでもいい。
僕がこの世界から消えることで、
深鈴ちゃんが喜んでくれるなら。

僕にとっては最高の幸せだ。


でも…、僕は…。

プリ小説オーディオドラマ