そう言われて少しだけ考えてしまった…
今の炭治郎くんには言えないからな〜と思い、何とか
という言葉しか出なかった。今考えるとちょっと軽い気持ちすぎないか
と思ってしまうが
少し困惑の気配がしたところでもう午後9時を回っていることに気付いた
すると少し山を登ったところ、標高は、それでも100m前後だろうというところに、神社にあるような石段が十段くらいあった
しかし、霊夢はどうしても違和感を拭いきれなかった
どうしてこんなにも寒気がするのだろう…と
見たこともないくらいに血が飛び散っていて恐ろしく、それこそとてもではないが血の気が引いていった
みるみると青ざめていくのがわかる
霊夢の放ったこの言葉で炭治郎は何かを察し御堂の戸を開けた
ガラガラガラ
そこから霊夢は袖から大幣を取り出した
でも大幣と思われたそれは大幣ではなく日本刀の半分ぐらいの所謂短刀であった
しかし鬼は分からなかった…その大幣刀が日輪刀であることに
鬼は霊夢ではなく、炭治郎の方に向かって襲い出した
霊夢は鬼の速さに追いつけず悔しく、少しだけ落ち込んでしまったがその気はどうにか切り替えられることができた
そのまま馬乗り状態になった炭治郎は斧を取り出して、禰󠄀豆子と同じように口に噛ませた
そう思った途端、御堂の死体を見て涎がダラダラと垂れていた禰󠄀豆子が、炭治郎に向かって飛び出したてドドドドドドと音を立て、兄の為にと思ったのかまるでサッカーの様に鬼の首を蹴ってしまった
この様子を見て2人は唖然としながら禰󠄀豆子と鬼両方を見る為、目が行ったり来たりしながらこう思った
鬼は首がもげているにもかかわらず100m先に飛ばされながら話していて少し気持ちが悪かった
でもこれでは鬼の弱点がわかったもんじゃない
鬼の首の方は短いが手を生やし、此方に向かって手で走って来ていた
霊夢の後ろには、霊夢にとっては死角で見えない場所から鬼の胴体の方が此方に向かって来ていた、それこそ首無しで
霊夢にやって見える様になってから刀で袈裟斬りにし、取り敢えず何とか胴体を殺すことができたのだがばたりと倒れても鬼の弱点をついていないので勝った…というわけでもなく生きている
炭治郎は自慢の石頭でゴツンッと鈍い音を立てると、どうやら鬼自体は目が眩み幻覚が見えたそうな…
鬼がぐらりと脳震盪を起こしたところで炭治郎が持っていた斧に鬼の手を絡ませそのまま木に向かって投げていた
グチャア
どうやら禰󠄀豆子が胴体を蹴って遊んでいたらしくそれが崖の下に落っこちて体が潰れたらしいのだ
そう、霊夢が呟くと炭治郎は自分の腰に巻きつけていた短刀を取り出し、鬼の顔に刃を向けた
一陣の追い風が今だ今だと煽りだした
すると齢70くらいの人が足音もなく、スゥっと現れた
そして少しの沈黙が流れたあとすぐに空気が揺らいだ
人に聞くな…けれどそれじゃあどうしろというのか
鬼に対して無知に近い俺では何も分からないのだ
炭治郎の50m先にある中くらいの岩で頭を潰すしかないのだろう…そう思い取りに行こうとした時だった
グシャッ
そこには顔面が返り血で沢山になった霊夢がいた どういうことだ?と理解が追いつかない中、霊夢が沈黙を遮る様に話し始めた
鬼が…灰になった
霊夢にも鬼に関する過去があるのだろう…と思ったのだが今は胸の内に秘めておこうと思った
何かを隠してる匂いがするが今はそういうの聞く雰囲気じゃないな…と思いながら
と聞くことしかできなかった
鬼に情けはかけるな、という言葉に少しだけ落ち込んでしまった
でも、なんとなく自分なりにやろうと考えた
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大正コソコソ噂話!
炭治郎と霊夢はあまりに一緒にいることが多いので、街の人たちからは付き合っているのではと噂されるそうです
では乙朱雀!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。