第95話

94話
777
2020/07/12 08:00

今日はあなたと付き合って1ヶ月



これから彼女の家へ向かって2人でお祝いをする



サプライズでネックレスをプレゼントするんだ



喜んでくれるといいな



仕事は大変だけどあなたのおかげで



幸せな日々を送っていた




このままずっと永遠に君といたい




そんなささやかな願いは届くことはなった



彼女の家に着いた


しかし明かりがついていない


インターホンを鳴らしても


スマホに電話しても


彼女は出ない



ジョンハン
ジョンハン
なんで...?


こんなこと一度もなかった




まさか彼女の身に何か起こったのか....




よからぬ考えが頭をよぎる




ジョンハンは合鍵で部屋へ入り




明かりをつけると





キッチンで頭を抱えて



倒れているあなたの姿があった



嫌な予感が当たってしまった
ジョンハン
ジョンハン
あなた...?
ジョンハン
ジョンハン
ねぇ、なんで寝てるの?

彼女の腕を触ると暖かさがない



顔色も青白い




ジョンハン
ジョンハン
起きてよ!
ジョンハン
ジョンハン
今日は一緒にお祝いするって
言ったじゃん!
ジョンハン
ジョンハン
キミにプレゼントも用意したんだよ?
目を覚ましてよ...

ジョンハンは泣き崩れた





これからあなたと



いろんなとこ行ったり



楽しい思い出をたくさん作る



約束したじゃないか...


ジョンハン
ジョンハン
なんで俺をおいて逝くの?


あなたのいない世界で



生きていくなんて




嫌だ




お願いだから...
ジョンハン
ジョンハン
....おいて行かないでよ

ジョンハンは



あなたの体に顔を埋めて



泣いた




この香り...




あなたの香水だ



まだわずかに残っている



さっきまで彼女が生きていた証が




香りとなって現れているようだった



ジョンハン
ジョンハン
そうだ...

俺の命に変えてでも



あなたを助けたい



どうか彼女をあなたを助けてください





ジョンハンは心の中で願った



ジョンハン
ジョンハン
....


視線を感じて



ジョンハンは顔を上げると





目の前に少年がこちらを向いて立っていた





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