第18話

Princess 18%
3,989
2020/12/16 11:53
神山side
お昼後の仕事も無事に終わって
今はしげと並び楽屋に戻っている。
重岡大毅
重岡大毅
……猫、欲しいな笑
神山智洋
神山智洋
猫?急やな笑
重岡大毅
重岡大毅
……あなた好きやねん。
猫。
神山智洋
神山智洋
………あぁ。
重岡大毅
重岡大毅
決めてんねん。
あなたが目覚めたら
赤色の屋根の家に住んで
そんで可愛ええ猫飼って
2人で仲良く暮らすねん…。
叶うとええなぁ。
やからあなたも
頑張ってもらいたいねんけど…。
神山智洋
神山智洋
………けど?
重岡大毅
重岡大毅
……いや、なんもない。
神山智洋
神山智洋
抱え込んでる?
重岡大毅
重岡大毅
……ううん。
俺、この後このまま行くわ。
俺の隣に歩いていたしげは俺よりも歩くスピードを
上げて1人で先に楽屋に戻ってしまった。

俺も後を追って楽屋の扉を開けて中に入ろうとしたら
しげが耳にスマホを当てて顔面蒼白で突っ立ってた。

電話はもう終わったらしいけど
そのまま突っ立ってるしげに俺もゆっくり
近付いて肩に手を置いた。
神山智洋
神山智洋
…しげ?
するといきなりしげは膝から崩れ落ちて
血が出てまう位力強く手を床で握って
涙を流していた。

後から入ってきたメンバーも困惑していた。
神山智洋
神山智洋
ちょっ、しげ。
重岡大毅
重岡大毅
……俺っ、俺っ、行かなっ。
俺もしげの目と合わせるように
しげの目の前に跪くとしげは俺の肩を強く握って
倒れ込んだ。
神山智洋
神山智洋
…行き?衣装はこっちで話しとくから。
重岡大毅
重岡大毅
……はぁっ…、うっ……。
ありがとう……。
乱暴に立ち上がって近くの荷物を持って
慌ただしく楽屋から出て行ったしげを
俺らはただ見守っていた。
小瀧望
小瀧望
……なぁ、神ちゃんっ。
神山智洋
神山智洋
ん?
小瀧望
小瀧望
……しげ、大丈夫なん?
神山智洋
神山智洋
大丈夫や。大丈夫。
俺の隣にピッタリとくっついたのんちゃんを
励ますように頭を撫でると
ちょっと安心したのかのんちゃんも笑顔になった。
神山智洋
神山智洋
……俺、衣装さんの所行ってくるな。
一旦また楽屋を後にして直ぐにスタジオに戻り
しげのことを簡単に話したら
すぐに分かってくれた。

また楽屋に戻って携帯にしげに連絡して
今日は解散となった。






でもしげからの返信は2日経っても来なかった。

プリ小説オーディオドラマ