第24話

Princess 24%
3,898
2020/12/24 11:31
重岡side
朝の綺麗な朝日はもう綺麗な夕日に変わっていた。
小瀧はあのままあなたの相手をしてくれたけど
緊急な仕事が入り帰って行った。

今は寝ているあなたの髪の毛を整えて
マッサージを終えて俺も今から帰ろうかと
準備をしていた時やった。
神山智洋
神山智洋
失礼しまーす!
…なんと、神ちゃんが入ってきた。
重岡大毅
重岡大毅
どないしたん!
神山智洋
神山智洋
…ちょっと気になってな?
あなたさん、こんばんわ。
俺の隣にやって来てあなたの頭を撫でてくれたり
手を握ってくれた。
重岡大毅
重岡大毅
…この前な?
奇跡的に目覚ましてん。
神山智洋
神山智洋
……えっ!?そうなん!?
よかったやん!!!
重岡大毅
重岡大毅
……おん。
良かったけれども、これでええのかなって…。
少しだけ沈黙後に答えたから神ちゃんも気になった
らしくあなたの頭を撫でてた神ちゃんの手は
今度は俺の手を握っていた。
神山智洋
神山智洋
…なぁ、しげ。
シンメって知っとる?
重岡大毅
重岡大毅
…いきなりなんやねん笑
そんくらい分かってるわ。
神山智洋
神山智洋
……なら簡単やな。
じゃあ、質問。
重岡大毅
重岡大毅
……何?
神山智洋
神山智洋
……俺ってしげの何?
しげから見た俺って何?
重岡大毅
重岡大毅
……そんなん、
言葉が詰まった。
…神ちゃんは何を俺に言わせたいんや。
俺らはシンメやん。相棒やん。
そんなん分かってるって。

Jrの頃からずっと一緒やったやん。
お互いのことよく分かってるやん。
神山智洋
神山智洋
シンメなら
話してや…。
良くないんやろ?
目覚ましたけれど
しげにとったら苦しいんやろ…?
重岡大毅
重岡大毅
……神ちゃん、
神山智洋
神山智洋
家行こ。しげ車?
重岡大毅
重岡大毅
…おん。
神山智洋
神山智洋
なら助手席座ってええ?
俺今日仕事でマネージャーに
近くまで送ってもらったんよ。
重岡大毅
重岡大毅
…構わへんよ。
神山智洋
神山智洋
…よし、ほなら行こか。
神ちゃんは俺の手を離したあと
俺の荷物を持ってあなたの頭をまた撫でてくれた。
俺はその後を追って一緒に廊下に出た。










廊下で俺らは特に何も話さず外に出て
近くのパーキングエリアに向かって
助手席に神ちゃんを座らせて
神ちゃんの家に向かった。



車の中でも特に話さなかった。
きっと神ちゃんは俺に気を使ってくれたんやと思う。

そんな沈黙の中あっという間に神ちゃんの家に着いて
車を停めて一緒に中に入った。
神山智洋
神山智洋
ちょっと汚いけど…。
あ、ソファとかに座っとって。
重岡大毅
重岡大毅
ありがとう。
神ちゃんはキッチンに行って俺の分の飲み物と
神ちゃんの飲み物を用意して俺が座っている
ソファに持ってきてくれた。
神山智洋
神山智洋
…はい。
重岡大毅
重岡大毅
ありがとう。
神ちゃんが入れてくれた飲み物を両手で受け取り
少しだけ口に運んだ。

飲み物は少し暖かくてとても飲みやすく
美味しかった。

暖かい心はどこかあなたの優しい性格と
とても似ていた。
重岡大毅
重岡大毅
…なぁ、神ちゃん。
神山智洋
神山智洋
ん?
重岡大毅
重岡大毅
…俺ってさ神ちゃんにとって
最高のシンメになれとる?
神山智洋
神山智洋
…当たり前やん。
最高のシンメやで。
重岡大毅
重岡大毅
……ならさ。
神山智洋
神山智洋
…ん?
重岡大毅
重岡大毅
…あなたにとって俺はさ
最高のプリンスになっとるかな…。
神山智洋
神山智洋
…しげ?
重岡大毅
重岡大毅
俺にとったらさ
あなたはもう最高もプリンセスやねん。
初恋やって勿論あなたでさ…。
でも俺は知らんねん…。
あなたの初恋の相手とか恋愛とか…。
だから俺不安やねん。
最高のプリンスになれてんのかなって。
目覚めた時めっちゃ嬉しかったけど
こんなん待ち望んでなかった……。
神山智洋
神山智洋
……しげ、教えて?
今あなたさんってどんな感じなん?
重岡大毅
重岡大毅
…目覚めたけどさ
生まれ変わりやって…。
神山智洋
神山智洋
……生まれ変わり?
重岡大毅
重岡大毅
……なんて言うか
その……
もう1回0歳からのやり直しなんやって。
神山智洋
神山智洋
……そっか。
重岡大毅
重岡大毅
……聞きたくても聞けへんねん。
0歳って喋れへんやん。
今のあなた見てると
ホンマにそうやねん。
俺の手首をにぎにぎおもちゃ感覚
のように遊んでいるあなたに
俺はどう接すればええねん。
今まで溜まっていた俺の弱音は
シンメの家でボソッと丸裸にされた。




……俺ってこんなに弱いんやな。

ならきっとあなたのプリンスに……
神山智洋
神山智洋
なれとるで。
なれとるよ。
重岡大毅
重岡大毅
……え?
神山智洋
神山智洋
間違いなく
あなたさんのプリンスは
しげ以外居らんよ。
重岡大毅
重岡大毅
……そう、かな。
そうだとええなって思いながら
両手に包まれてもう冷たくなった飲み物を
飲み干した。

プリ小説オーディオドラマ