私達は、昼食を食べ終え、次の場所に移るため外に出た。

─平城宮跡・朱雀門─

朱塗りの柱の巨大な門が、目の前にそびえている。
私達の他にも、門の前で写真を撮ろうと観光客がひしめいていた。

─平城宮内裏跡─

次に私達は東院庭園広場という場所にやって来た。

蘭ちゃんの提案で、おみやげも見てみることに。

──えぇー！？まほろば線…まだ復旧してないんだって…！

修学旅行で来ていた高校生が、そんな話をしている。

すると、さっき感じた視線がまた私を襲った……その時、突然目の前に男が現れ私にぶつかってきた…

ぶつかった衝撃で、左によろける。

持ってきていたショルダーバッグが、手元からなくなっていた。

蘭ちゃんがそう叫ぶと、男は逃げ去って行った。

とっさに追いかけるコナン君と蘭ちゃん。続いて私も後を追う。

追う私達の視界からは逃げるひったくりの顔は見えない。見えるのは、黒い詰襟の学生服と、黒髪の後頭部…黒っぽいスニーカー…

─佐保川─

こんな所まで来てしまった私達は、ひったくりを見失ってしまった。

私とコナン君は右側の道を急いだ。
川を横目に、犯人を捜して走る…

川を挟んだ向こう岸に、紀美子さんと夏奈さんが話していた。

なんか言い争ってるみたいだけど…

コナン君はそのまま走り出した。私もそのあとを追いかける。

コナン君、紀美子さん達に気づかなかったのかな…？

──だから……って言ってるのに！
──そんな……でも！

あの二人、喧嘩してるように見えたけど……

プルルルルル──
コナン君がポケットから携帯電話を取り出しながら、犯人を追いかける。

ひったくりが、ホテルの中に入って行った。

ちょうどそこに、蘭ちゃんが走って来た。

プルルルルル──

そういえば、毛利さんの事忘れてた……
蘭ちゃんは毛利さんからの電話を受けた。

To be continued.