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今日も暗くなった道を1人で歩く。
冬になって日が落ちるのも早くなったなあ。
なんて思いながらLEDライトの花道を通り抜け
蛍光灯に変わる少し薄暗い道に入る。
大阪に出てきてからずっと住んでるマンション。
まあまあ新しくて綺麗だし、何となく気に入っている。
『 ただいまあ、』
もちろん、返事はかえってこない。
雨が降っていたので傘に付いた水滴を外で
振り落とし、くるくると巻きながら家に入る。
するとふと思い出す、折りたたみ傘を貸した男の人。
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濵「 どこかで会ったことあります…? 」
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あの時は思い出せなかったけど、
確かに言われてみれば見た事あるような、
ないような。でも、声は確かに聞き覚えがある
声だった…気がする。
でも、大阪に知り合いは居ないし…
ましてや男の人なんて…
ほんとにあの人の勘違いだったのかもしれないし
まあいつか思い出すでしょう!
流れるようにテレビをつけて、冷蔵庫から
冷えたチューハイを持ってくる。
プルタブを開けるとシュッと爽快な音が鳴る
『 今日もお疲れ様、自分っ! 』
お酒は強い方ではないけど、たまに飲む仕事終わりの
チューハイは格別に美味しいことを最近知った。
ぐびぐびっと飲んで、夕食の支度をする。
と言っても昨日の残りがあるのでそれを持ってくる
だけなんだけどね。
一人暮らしだと料理も1回作ると数日は残り物になる。
(自分が分量を間違えるから)
ローテーブルにソファがあるにもかかわらず、
敢えて床に体操座りで座る。
適当にチャンネル回しては、止めて
芸人さんのボケやツッコミに笑う。
自分、こんなにツボが浅かったけと思うくらい
目から涙を流しながら笑って、
スッキリしたところで睡魔に襲われるのが
ナイトルーティーンといっても過言ではない。
お風呂だけは入ろうと思うのだけど、
やっぱり睡魔には勝てない。
明日の朝シャワーを浴びることにしよう。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!