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第14話

いてぇや(北山→横尾side)
400
2020/07/21 03:00
(なに?もしかして自分の下僕を他の野郎に使わせたくないとか俺がそんな簡単に誰かにお仕置きされるわけないじゃん、あっそうだ)

北山
ふふふっ、よく聞け藤ケ谷お前は俺に「お仕置き」ができない残念な事にな


ドヤ顔で、下から睨みつけ教えてやる。

藤ヶ谷
へぇ~興味深い理由を言ってみ


(なんだと~なんつう態度だ!?まぁいい、そうやって余裕で笑っていられるのも今のうち)

北山
何故なら、押し入れの中は荷物で埋めつくされ俺が入る隙間はないからだ


(わーいと心の中でポーズを決める、そしたら閉じ
込められなくて済むし。だって書いてあったんだ、使い方は「お仕置きとして押し入れに閉じ込める」とかなんとか押し入れさえなければ、この方程式は成り立たないことに俺は短時間で気づいたってわけ
やっべ~マジで俺、天才かも)

藤ヶ谷
押し入れ?


ニヤニヤしている俺をよそに藤ケ谷は意味が分かっていならしく頭上にハテナを浮かべながらそう言って。

北山
押し入れに閉じ込めるつもり
だったんだろ?


俺は口角を上げ「だが、それはもう無理なんだスペースがないんだからよ」

藤ヶ谷
北山の言っている意味が分からない
ちょっとスマホを借りるね


藤ケ谷は怪訝な表情で、さっき取り上げられた俺の携帯を取りだし何かを調べ始め「おまっ、ちょ意味が分からないってなんだよ」少し驚く俺、そして…数秒後。

藤ヶ谷
あぁ~なるほど、このこと


頷きながら納得した顔をし「ふふっ、やっと分かった?人にとやかく言う前に自分を見直せっつうの」心の中で毒を吐き、取り合えず脱がされたシャツを着なくてはと。

(いや待て、その前に)

北山
藤ケ谷、分かったんだったら
俺の上から退いてくれる


早くしろと言わんばかりに促す、こいつは未だ跨がったままでいたから。

藤ヶ谷
北山は、なんで俺がこんなことをするのか考えたことある?
北山
えっ


が、急に質問をされて。

北山
そりゃあれだろ俺が素直じゃないから


そう答えたら、藤ケ谷はクスッと笑みを溢し。

藤ヶ谷
そうだよ大当たり


低い声で言い、だんだん顔が俺の首へと近づき。

北山
ちょ、なに!?する…ひっ


藤ケ谷が俺の首に顔を埋めた、途端に鳥肌が立ち「こいつ今、人の首を舐めやがった!?」

藤ヶ谷
こうやってされたの?
北山
はっ?なに…言っ‥て


俺は咄嗟に離れようと抵抗するが藤ケ谷の力は強く手が頭上に持ち上げられ固定され。

藤ヶ谷
ちゃんと素直に言ってごらん、そしたら許してあげないこともないよ
北山
はい?


(いやいや…そもそも俺、悪いことなんかしていないし許すとか許さないとか訳わかんね)

北山
急に変なマネをすんな何がしたいんだか意味不明だ
藤ヶ谷
分かっていないから行動で示して
いるんだ


藤ケ谷はニッとまた口角を上げ笑みを浮かべている
(あぁ~もう、だから本当に何が言いたいんだか分からねぇよ)

自分でも頭が悪すぎて理解力がないことは自覚しているつもり、しかし藤ケ谷の場合は説明不足で頭がこんがらがってしまい苛々してしまう。

(取り合えず整理してもらおっと)

北山
この俺が分かるよう手短に
説明してくれ


もう考えるのはギブアップし言った、すると余裕な感じで俺を見下ろして。

藤ヶ谷
お仕置きだよ


(はっ?確かに手短にとは言ったけれど、いくら何でも短か過ぎじゃね?それに「お仕置き」は押し入れが必要なんだろ無理じゃん諦めの悪いやつ)

心の中で悪態をつき、溜め息を吐きながら口を開く

北山
もう1度言う「お仕置き」はできないスマホのGoogle検索でお前も見ただろ


(携帯は嘘をつかないんだ藤ケ谷はなんで同じ過ちを繰り返そうとするわけ?そんなに自分の醜態を晒したいのか)

俺は哀れみながらクスッと笑う、属にいう憫笑ってやつだ少し間を置き「はいはい」っと舐めたように藤ケ谷が言葉を発した。

藤ヶ谷
あぁーあれね、あれだけじゃ説明不足


笑いながら、横に手を振って。

北山
おっ、お前はGoogle様にケチをつけ
る気か?なんてやつだ
藤ヶ谷
別にケチをつけるとかそんなんじゃ
ない、ただ北山は俺だけを見ていて
欲しい
北山
えっ、なに言ってんの?


「もう、とっくに見ているじゃん目の前にいるんだから」急に変なことをいう藤ケ谷に、疑問符が飛び交う。

藤ヶ谷
まっ、どうせ分からないんだろうから少しずつ理解していけばいいよ、ゆっくり時間をかけて…ね?
北山
はいはい、どうせ分からない
ですよーだ


不貞腐れ気味に返事を返す…

(ゆっくり時間をかけてって言われても、そんな面倒くさいこと俺は引き受けないとは思うけど)

藤ヶ谷
で、本題に戻る
北山
んっ?


藤ケ谷の眼が、怪しく光を放つ。

藤ヶ谷
俺達の仲に隠し事はなしだよね


にこ~っと笑っている不自然過ぎる、その顔が怖い
(しかも俺達の仲ってなんだよ?てか、ぜってぇ隠し事ってアレのことだよな)

昼休み俺が戻るのが遅かったこと身体についていた匂いの話し…

(亀梨先輩があんなことをするから、お陰でこのありさま藤ケ谷はこういう事に関してしつこいんだ)

藤ヶ谷
黙っちゃってどうしたの?
北山
別に、てか俺…隠し事なんか
藤ヶ谷
言えないこと?
北山
だから!
藤ヶ谷
黙って少し痛いけど我慢していな


言葉を遮り、その声と共に首筋にチクッと先程とは違う痛みが生じた。

北山
ってぇ~


涙が出るくらい痛くて、悲痛のあまり叫ぶ「なぜ、犬みたいに噛むんで?しかも首なんかを」

北山
何をするんだよバカ


(マジで、いてぇや)

藤ヶ谷
ちょっとした虫除け
北山
ふざけんな、こんなに赤くなるまで
噛みやがってさ
藤ヶ谷
そんなに痛かった?
北山
いてーよ血が出てるだろ
藤ヶ谷
大袈裟だなぁ、ふっ
北山
じゃねぇや、つうかなんで俺がこんなことをされなければならねんだ


(喧嘩を売ってんの?買ってやろうじゃん、売られた喧嘩は買うのがルール)

俺は、苛っとし興奮していた。

藤ヶ谷
じゃ誰の匂いだったのか教えてごらん


藤ケ谷は、さっきとは言い方を変え。

(…んだよ、んだ‥チッ、なんで全部お前に話さなきゃならねんだよ俺に黙秘権はないの?もちろん藤ケ谷が昔っから過保護なのは知っているさ、だがらってそこまでする必要ある)

北山
…‥に
藤ヶ谷
なに?
北山
お前に…くっ、関係ねぇだろ!


とうとう怒りが爆発し、同時に自分の声が部屋中に響き渡りシーンと静まりかえる室内、藤ケ谷は急な俺の態度に驚いた様子で固まっていて、ハッと我に返り過ちに気づく。

(ちょ待て相手は藤ケ谷じゃん、超やべぇ~怒らすと
また面倒なことが待ち受けている勝ち目なんてほぼゼロに近い、いや確実にゼロ、むやみに啖呵を切って出る所じゃないのに俺ったらなんて命知らずな)
そう思い、こいつが言葉を発するまで身構えた。

少しすると…

藤ヶ谷
そっ


藤ケ谷は寂しげに呟き、その姿は物凄く傷ついてるようにも見え「あれ?」想像してたのとは違い逆に俺が驚いてしまう。

藤ヶ谷
そうだよな俺には関係ない…か
北山
えっ、ちょ


いつもは、こんな簡単に納得せず嫌でも理由を聞いてくるのに。

(なんだよ?これ…なんか様子が違う調子が狂うっつうか、どう反応したらいいのか分からない)

別に怒られたいとかいうわけではないが、ただいつもの藤ケ谷と少し違うことに違和感を覚え。

藤ヶ谷
今日は帰るよゴメン北山


藤ケ谷はそう言って俺の上からあっさりと退き右肩に自分のカバンを持ち部屋から出て行ってしまい、その後ろ姿が一段と暗く感じ。

(これは、もしかして怒らせたというより傷つけた?あんな藤ケ谷を見たのは初めてかもしれない傷ついた表情なんて見たことがなかったから)

北山
なに?この変な感じは


(俺の首を噛んで怒らせた藤ケ谷が悪いはずなのに、なんで自分がこんな複雑な気持ちにならなければならないんだよ)

北山
おっ、俺にだって…非があるのは
分かっている


(よく考えてみれば少し言い過ぎたかもしれない)

かなり酷い言い方をしたのも事実、あっちはただ…俺のことを心配してくれただけなのに関係ないとか怒鳴りつけ一方的に藤ケ谷を傷つけた。

(俺も同じ事を言われたらショックで落ち込みそう)

北山
確かに隠し事は嫌だよな…


(こんな首の痛みなんか犬に噛まれたと思って放っとけば良かったんだ)

赤くなっている首筋に触れながら思う「藤ケ谷が、しつこいのは昔からで理解はしていたけれど」

北山
なんか、なんか…さ


ああして引き下がった藤ケ谷にモヤモヤしてくる…

(これって後悔ってやつ?それとも、いつもとは違う藤ケ谷に戸惑っているだけ?どっちにしろ俺はバカやろうだ、はぁ…)

その後は、数時間もの間ずっと藤ケ谷が出て行ったドアを見つめていた、もしかしたら…「さっきのは冗談だよ」と笑って戻ってくるかもしれない、そう思いながら。 でも、そんな事はなく気がつけば夜になっていて。

宏光、渉くんが来たわよ


(んっ?横尾さん、なんだろ…こんな時間に、ハッ、もしかして藤ケ谷のこと)

ドタドタ、ドタッと階段を降りて行くと「煩い」と母さんに叱られてしまい。

横尾
ミツ、どうしたの?そんなに慌てて
北山
あ、いや横尾さんこそ


ニコやかにソファーに座っている横尾さん、お茶
なんか飲みながら。

横尾
いや太輔と先に帰っちゃったから
どうしているかなと思ってさ
北山
藤ケ谷には会ったのか?
横尾
いや


(な~んだ違うの)

横尾
ミツ
北山
んっ?
横尾
太輔、高校生になってからちょっと
暴走しているけど許してやって
北山
横尾…さん
横尾
それだけミツのこと大事に思っているんだから
北山
うん、分かっているよ


(俺も、横尾さんや藤ケ谷のこと大事に思っているし友達として)




・横尾side

あの予想外の幕引きとなった「新入生歓迎会」から数日。

北山
あの…よ‥昨日は…ごめん、ちょっと
言い過ぎた
藤ヶ谷
ふっ、別に気にしてないよ


太輔とミツはあの後なにかあったらしく、でも俺は深くは介入せず様子を伺っていた。

二階堂
今日の体育、またAクラスとだって
藤ヶ谷
今度はなに?
二階堂
しっぽ取り
藤ヶ谷
はっ?


裕太はというとミツと話し合って決めても埒が明かないと思ったのか。

北山
なんでいつも追いかけっこなんで?
二階堂
そりゃ決まっているじゃん
横尾
ミツが目的でしょ
北山
ったくぅ~


独断で体育の授業で行う競技を決めるようになり、それがまた太輔の神経を逆撫でし。

玉森
ふふふっ、今日こそは捕まえてやる
覚悟しな
北山
いい加減、諦めてくれタマ
玉森
やだね捕まえたら俺の言うことを
聞く、いい?
北山
どうしてそうなるんだよ


「やれやれ」っといった表情のミツ、うちの学校は本当に変わっている。

.
よーい、スタート


合図と共に一斉に動き出す俺達、それとAクラスの連中。

塚田
行け行けえぇーっ
宮田
タマさんファイト!
藤ヶ谷
北山、こっち
北山
藤ヶ谷
玉森
手を繋ぐのは禁止


ミツを護ろうと、その手を握った太輔に裕太からの叱責が飛び。

藤ヶ谷
そんなルールはない
二階堂
そうだ、あっ
塚田
へへーん取っちゃったもんねぇ
二階堂
くっそ取られたぁ、ミツうぅ~っ
藤ヶ谷
ばーか
二階堂
うっ、ガヤ…冷たい
横尾
ははっ、どんまいニカ


まぁ、いつもこんな感じで気がつけばニカもすっかり俺達と仲良くなっていて。

玉森
ミツ、俺はミツを自分のものにするって決めたんだ
北山
俺は誰のものでもない
藤ヶ谷
北山は俺とワタのもの何度
言ったら分かる
北山
藤ヶ谷こそ勝手に決めているんじゃね
いつも言っているだろ


(はぁ~また始まっちゃった)

五関
キリないね、これじゃ勝負にならない
横尾
あれ五関?
五関
授業をサボっちゃダメじゃん、ふっ
横尾
そっちこそ


ホイッスルが鳴り、結局は引き分け。

玉森
くっ、今回もダメだった
塚田
何か別の方法でも探した方がよくない
宮田
それってどんな?
玉森
考えろよ自分で
宮田
えっ、俺が?


(しかし、裕太はどうしてあんなにミツを欲しがるんだろう?)

そこに何か理由がある気がした、その瞳の奥に潜む暗い影を見つめ。