今市「臣、今すっごい顔怖い。」
え、?
今市「そんなんじゃ嶺亜も目ェ覚めないよ?」
「嶺亜、俺らが見えないような影ですごい苦しんでたんじゃないかなって…」
んー、と隆二。
今市「そりゃあ苦しんでただろうしこれからも苦しむことになりそうだよねー。」
「…どういうこと?」
今市「臣は嶺亜の過去、少しでも知ってる?」
嶺亜の過去?
そんなの全然知らない。
「…隆二は、知ってる…?」
ううん、と横に首を振る隆二。
今市「嶺亜は全部1人で抱えすぎなんだよなー。今回のことも…。」
なんとなくわかってた。
嶺亜は最近声があんまり出てなかったこと。
嶺亜は最近よく咳をしてること。
嶺亜はその後、決まって楽屋を出ていくこと。
何でそんなこと知ってるかって?
亜嵐に時々相談されたんだよ…
亜嵐に相談された時ちゃんと聞いておけばよかった。
ああ、本当に俺は馬鹿だ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。