玉藻前が去った後はとても静かだった。
全員一言も声を発さなかった。いや、発せなかったのだろう。
五条「…今からバレー部の皆に僕達の説明をするからよく聞いて。」
「は、はい。」
「分かりました…」
五条「まず_______________________」
五条先生は、呪霊のこと。呪術師のこと。呪詛師のこと。
そして、あなたの話をした。
それを聞いたバレー部は
「そんな…」
「俺たち…ヤバいんじゃ」
「なんてことを…」
自分がやった事を悔やんでいた。
だが、もう遅い。五条先生と並ぶあなたが呪詛師側についたのであれば、確実に高専は狙われるだろう。
五条「…自分らが何をしでかしたかわかった?
お前らは敵にまわしてはいけない子を敵にまわしたんだ。」
伏黒「…玉藻前の呪霊を得たあなたを止めれますか。」
五条「んー。無理かな☆」
真希「…だろうな。あなたは強いからな。」
一同「…」
五条「とりあえず、バレー部の皆はあなたを捕まえるまで高専で保護する。
…あなたに人殺しはさせない。」
あなたの味方をしていた人達は、「あなた…」と小さく唱え、悔やんでいた。
菅原「気づいてたのにッ止められなかった!」
谷地「…何度も助けてもらったのに。」
月島「…あなたさん。」
稲荷崎「あなた…」
孤爪「…ごめんッ…あなた。」
全員が涙を流していた。
五条「君たちのことはよくあなたから聞いていたよ。
あなたを信じてくれてありがとう。
あなたがあんなに人の話をしたのは初めてだった。
ありがとう。」
五条先生の言葉にほとんどの人が泣いていた。
五条「君には地下牢に入ってもらうからね。
…如月愛梨。」
如月「は!?なんでよ!私のこと知らないの?
お父さんに言えばあんた達なんてッ」
伏黒「黙れよ。」
一同「ビクッ」
伏黒「いい加減にしろよ。自分がしたことまだわかってないのかよ。」
釘崎「殺した方がいいんじゃない?」
真希「確かにな…」
狗巻「しゃけ…」
パンダ「まじでうるさい口だな。」
高専組は如月を睨みつけた。
如月「ックソッ!!!!」
五条「君が地下牢なのは確定事項だから。
とりあえず僕は作戦を考える。
高専の皆も、バレー部の皆も今日はもう部屋に戻って休んでください。」
監督たち「「五条先生…」」
五条「…大丈夫です。生徒は僕が守りますので。」
監督たち「…」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。