第14話

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2022/12/13 05:43
太宰治
ーーーだから、明日予定空けておいて。
あなた
…………
今、何故か訓練場の裏で太宰さんと二人きりで話している。
と言っても、話しているのは太宰さんだけだけど……



先程迄訓練場に中也さんと居たのだが、
急に太宰さんが来たと思えば不機嫌だし怒られたし。


その後中也さんが止めに入ったが、
太宰さんが二人きりで話したい事がある。なんて言って


私の手を強引に掴み、そのまま訓練場の外へ
連れ出されてしまった。



正直めちゃくちゃ気まずい……
太宰治
ーーーだからちゃんとオシャレもして来てよね

この気まずい空間の中でペラペラと言葉を発し続ける
太宰さんに少しばかり感心しつつも、


私はこの空間に少々我慢の限界が近付いており
下を向いて早く終われ早く終われ、と唱え続けていた。
太宰治
ねえ、聞いてるの?

そんな風に私が下を向いて唱え続けていると、
太宰さんが私の頭を強めにポン、と叩いた。


それに気付いた私は、
驚きながらも意識を直ぐに現実に戻した。
あなた
す、すみません…聞いてませんでした
太宰治
正直でよろしい

太宰さんは腕を組み、壁にもたれ
呆れた様子で此方を見てきた。


先程とは少し違い、声に鬱陶しさが含まれているような
気がしたが、きっと気の所為だろう…… 。
あなた
え、えと、何でしたっけ
私が気まずい空気を少しでも軽くする為に
苦しい笑いを浮かべながらも話の内容を訊くと、


太宰さんは溜息を着き、私にこう言った。
太宰治
はぁ……明日一緒に買い物に行くから
予定空けておいてって言ってるの
あなた
え…?
太宰治
ちゃーんとオシャレもして来てよねー
あなた
あ、はい……

太宰さんが発した言葉は意外なものだった。

というのも、太宰さんが実際にプライベートで買い物に
行っている所を見かけた事が一度も無いからだ。


物が必要となれば大体部下や私に買いに行かせるのも、
太宰さんの補佐であり、よくパシられている私が
一番よく知っている。


しかもオシャレして来てと言う事は
大事な物を買う…という訳でも無さそうだ。
太宰治
だから…その…今日はゆっくり休んでよ

太宰さんは頭を掻きながら
目線を私から少しずらし、それだけ言うと
そのままくるりと後ろを向いてその場から去っていった。


私は太宰さんの発した違和感しか無い言葉に
理由を聞く事すら出来ずに
そのまま呆然として立ち尽くしてしまった。
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書き方すんごく上手いし
内容もめっっちゃくちゃどタイプで大好きです…🫶💕︎

私の尊敬様です是非是非見てみてくださ!!!✨️✨




宣伝めっちゃ遅くなったごめんー!!

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