(アール)それじゃ、行きますよ。
僕を先頭に、アグロさん、クォーレさん、セルクルさんの順で"他世界への入口"へと足を踏み入れる。
アグロさんは両手を頭の後ろで組み、呑気に鼻歌を歌いながら進む。
クォーレさんは緊張気味に胸の辺りで右手の拳を握っている。
セルクルさんは、そんなクォーレさんの背中を心配するかのように見つめながら歩いていた。
他世界への入口は、どんな見た目をしているかというと、...渦(うず)?みたいな感じかな。
(詳しく知りたければ作者のイラストをチェック!!)
足を踏み入れると、そこは暗闇。
どこからか声が聞こえる。
(???)...どこの世界へ行くんだ。
ここは境界。他世界へ行くには必ず他世界を跨ぐための境界に入る。
ちなみに、前回クォーレさんが"他世界の護衛は1人ずつ"と言っていたが、実は例外がある。
確か...."境界"と"光界"だ。
このふたつは護衛なしで、1人しかいない。
僕らが住んでる"人間界"では、普通の棒人間たちが行き交う世界だが、"境界"は世界に1人だけしか存在していないのである。
(???)...だからどこの世界へ行くんだアール。
あ、言うの忘れてた。
そう、僕は他世界にほぼ毎日出入りしているので、
全世界の代表者とは普通に話したりする仲だ。
そうそう!この境界の代表者は"アック"と言って...
(アック)早くしろどこに行くんだよ!!!(`ᾥ´)
(アール)ま、魔界で!!!( ºωº ;)
あまりにも返答が遅すぎて怒られた。
魔界と答えた後、僕らの前に真っ赤な渦ができた。
(アール)行きましょう。
僕はそう言って、3人を連れて魔界へ続く渦の中に
ー足を踏み入れるのであったー
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。