(アール)着きましたよ
前回に引き続き、僕の言葉から始まったわけですが...。
(アール)着きましたよ
前回に引き続き、僕の言葉から始まったわけですが...。
魔界へ到着しました!( •̀ω•́ )و✧
境界ではアックに怒られちゃったな...。
後で謝っておこう(;^ω^)
後ろにいた3人は初めての魔界で少し興味があるのか、僕を越して先を歩いている。
(セルクル)ここが...魔界...。
セルクルさんが街を見渡す。
(クォーレ)怖い....。
クォーレさんは先程の言葉通り怖いらしく、
セルクルさんの左手をぎゅっと握っている。
(アグロ).さ....なぁ...。
...?小さすぎて何言ってるか分からない。
アグロさんは小さすぎて聞き取れなかったその言葉を口にした後、アグロさんの前を歩く2人と同じように辺りを見渡していた。すると、
(アグロ)なぁ、これからどこ行くの?
アグロさんが僕の方を振り向き、声をかけてくる。
僕はアグロさんの目を見て返事をする。
(アール)空き地です。あまり街に被害がない場所...
えーと大体、今僕らが歩いているこの大通りの、二つ目の十字路を右に曲がって真っ直ぐ行ったところですね。
(アグロ)...ほーん。なるほどなぁ...。
アグロさんが何だか面倒くさそうな顔をする。
いや、分かりますよ。徒歩めんどくさいですもん。
でも、ショートカットできる道が無いんですよねここ。
(アグロ)おーい、クォーレ...。(コソコソ)
どうしたんだろう。何か良い策でもあるのかな...?
そんな事を考えながらアグロさんの背を見つめていると、
(クォーレ)分かりました!
クォーレさんの元気な一言の後、一瞬で無言になり、クォーレさんが俯き始めた。
ど、どうしたんだ一体...。な、なにが....。
(クォーレ).........(ゴォォオオ....)
え、は、ぇぇえええええ!!!???
なんか、クォーレさん〇ーパーサイヤ人みたいになってますけど!!!?
クォーレさんの額には血管が浮き出ていて、顔つきも何だか険しくなっていた。周りにはオーラのようなものが上へ上へと流されていくかのようだ。
急なクォーレさんの変化に驚いてポカンとしていると、
(アグロ)よし、アール。左手、貸せ。
僕は言われた通りに、左手をアグロさんの右手の上に置く。すると、アグロさんは両足に力を入れ始める。
そこから、黒いオーラのようなものがアグロさんの両足あたりにだけ、竜巻のように回転をし始めた。
(アグロ)行くぞアール!!!
そう言った瞬間、アグロさんは僕の手を握っている方の手をさっきよりもっと強く握り、そのまま一気に高く飛んだ。"空"ほどまでは行かない。多分空まで行くことも出来るのだろうが、そんなに高くなくても大丈夫だと判断したのか少し低めに飛んでいた。
それでも。
(アール)う、うわァア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!???
こんな経験した事がなかったため、僕の声は今まで出したことのない声量を出した。
見た事はある、ジェットコースターに乗って叫んでいる人達。もしかしてこんな感じだったのだろうか?
いやでも、あっち乗り物に乗ってるしこっちの方が断然怖いに決まってますよね!!?
そんな事を考えているうちに、気づいたら空き地に
着地していた。
(アグロ)おーい、アール!どうだっ...
(´◉ω◉`)ブフォwww!?
な、何を...そんなに笑って...僕はまだあの怖さに
....慣れてなさすぎて...疲れてるだけなんですが...?(;´Д`)
(セルクル)凄い顔してますよww
え、僕の顔...そんなにヤバいの...!!?
いや、でも、怖かった本当に...。
((( ゚ д ゚ ;)))
ん?というか、セルクルさんとクォーレさんはどうやって来たんだろう。
(アール)あ、あの....クォーレさんとセルクルさんは....どうやって来たんですか....?(;´д`)
すると、セルクルさんがニコニコしながらクォーレさんの方をチラッと見て僕の方に向き直り話す。
(セルクル)さっきクォーレちゃんが頑張ってくれたの!(*´ω`*)クォーレちゃんがさっき力を使ってくれたから、私もアールちゃんみたいに手を握ってもらってクォーレちゃんに連れてきてもらったよ!
あーなるほど...。クォーレさんは体全体に力を使ったわけですね。クォーレさんは僕と同い年なわけですから、それであんなに...。だとしたら、アグロさんは足だけに...それに見たところそこまで力も使っている感じはしなかったし、どのくらいの力の持ち主なんだろうか。
でもそれが、今から見れるわけですからね!
空き地に来たので...。それじゃあ値するものなのか、確かめて見ましょう...。( ˙-˙ )✧
(アール)それでは、今から3人が本当に、代々から受け継がれる僕らの家計の護衛の条件に値する力なのかどうかを確かめるために、一人一人の力を見せてもらいます。
じゃあまず....セルクルさんからお願います。
なんか面接みたいになっちゃっていますが、セルクルさんから見させていただきましょうか...。
(セルクル)私は条件の第一"優秀な弾幕使いの者"です。
実は...僕らの世界では力が使える者は、決まっているんだ。そういう家計で受け継がれるものだったり、生まれた頃からもっている者しかいない。なので僕らの住む"人間界"では、力を持つ者は本当に少ないのだ。
そのため、薬に手を使って力を無理にでも得ようとするものもいる。
もし、この人たちが薬を使用している場合は、副作用で力を使う度に腹痛や頭痛などが出る。だから薬を使っているかどうかはすぐに分かるだろう。
でも、セルクルさんが本当に"優秀"な弾幕使いの人材だとしたら"...。何気に人間界初だぞ!!!??
元は弾幕は他世界の者しか使えない者だった。
だから、"優秀な弾幕使いの者"とは書いてあっても、
人間界の弾幕使いは少ししか能力が発揮されず、
あまり使い物にならなかったらしい。
そのため、"優秀な"という部分はただの願いでしかなかった。この遠距離の者がとても重要だからな...。
セルクルさん。どのくらいなんだ....?
(セルクル).........(フッ...)
セルクルさんは体全体にオーラを纏(まと)い始めた。
その、黄色いオーラはセルクルさんの体と共に中へ浮かんだ。
そして、そのオーラがどんどんとセルクルさんの後ろへと移動していた。
そのオーラがセルクルさんの後ろでどんどんと凝縮して、大体サッカーボールくらいの大きさで集まると、まるで、そのオーラの中のものが飛び出したかのような勢いで大きな魔法陣が、ぐるん、と回転して現れる。
あまりの大きさに僕は口を開けたまま見つめているしかなかった。
だって、この大きさ...。天界の守護者、分かりやすく言うなら、"女神"が使うくらい大きな魔法陣だ。
女神が1番最大だと言われる中、こんなにも大きな魔法陣を、出すことができるなんて...!
驚いて固まっている僕の右下に、何かが刺さる。
何かと思い、地面を見るとリングのような何かが刺さっていた。これは...知っている人いるかなぁ。
ぷ〇ぷ〇テ〇リスの"ティ"というキャラが持ってる
やつみたいなかんじ...。
(※イラストにあげておきます。)
それが魔法陣から、物凄い量で僕達の周りを囲む。
もう、リングがあと1本くれば刺さるギリギリで、
リングは消えた。
(セルクル)あ、あの...どうかな?
少し照れ気味で降りてきたセルクルさん。
いや、どうかなっていうか...凄すぎでは!!?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。