第82話

Story.75
4,944
2021/04/09 13:40
土曜日


あるメッセージが来ました



みちえだ.
みちえだ.
なぁ、今日暇?
赤城
暇だけど、どうしたの?


ただでさえメッセージをくれただけでも嬉しいのに、



みちえだ.
みちえだ.
俺ん家来ん?
家誰もおらんからさ
あなた
え、?


俺ん家って、駿くんの家?


しかも家誰もいない、、




不安、、




あなた
コミュ障発揮されちゃう、、、



でも行ってみたい



赤城
うん、行きたい
みちえだ.
みちえだ.
良かった、じゃあ迎え行くから
みちえだ.
みちえだ.
準備してて
赤城
ありがとう、わかった



やり取りを終え、5秒…



あなた
え?!待って!!何を着れば、!


んー、グレーのスウェットに、ベージュのパンツ?



あなた
んー、地味だなぁ
あなた
あ、シャツを中に着ようかな


駿くん、どんな服で来るかなぁ



きっとオシャレだろうなぁ、




私の服を見たらどんな反応するんだろう





あなた
早く会いたいなぁ



私は駿くんのことを考えるのが好きらしい



駿くんのことを考えている時は、いつも笑ってるから





ピーンポーン



あなた
あ、来た!


扉を開けると、


前とは違って、



黒のスウェットにグレーのパンツという



ラフな格好で、しかもめちゃくちゃ似ていた




道枝駿佑
道枝駿佑
あ、やっぱ家デートやったらこうなるよな‪w
あなた
楽な格好がいいかなって、‪w
道枝駿佑
道枝駿佑
そうよな‪w


服装似てて、嬉しすぎていると



道枝駿佑
道枝駿佑
ほら、行こ



あの、王子様みたいな笑顔で、手を差し伸べる



かっこいいなぁ




駿くんの手を取り、家を出る




道枝駿佑
道枝駿佑
自転車で来たから後ろ乗って
あなた
え、二人乗り?
道枝駿佑
道枝駿佑
当たり前やん
俺だけ自転車乗んの?
 
一緒に歩くという考えは出ないのかな



でも少し憧れだった



好きな人の自転車で後ろに乗ること





あなた
じゃあお願いします‪w
道枝駿佑
道枝駿佑
おん、おいで


駿くんの乗っている自転車の後ろに乗り、



少し照れながら、私の腕を取って、駿くんの腰に当てる




道枝駿佑
道枝駿佑
掴まってて///
あなた
うん///



ゆっくりと、自転車を走り出して、


そして段々と速度をあげる



風になびいて、駿くんの髪の毛が揺れる




その姿にまたドキッと来て、



駿くんに掴まっている力を込めて、



駿くんの背中に身を預ける



あなた
ふふ、好きだよ、駿くん


気づかれないように呟いたはずが



道枝駿佑
道枝駿佑
俺も、好きやで



聞こえてたみたい




本当に好きだよ




その後、私たちは一言も話さず、



ただ、自転車のタイヤが擦れる音と、



吹く風の音だけが私たちを包んだ

プリ小説オーディオドラマ