そんなことがあったからか、
人の言葉に人一倍敏感だった
ちょっとひそひそ話されるだけでも、怖かった
だからね?あの時も辛かった
まさか、道枝くんからあんなこと言われるなんて
思ってもみなかった
------------------------
私は道枝くんと話そうと思った
でもいざ目の前にすると、
目を伏せて、道枝くんが見れない
道枝くんも見てくれない
そしたら道枝くんの方から
頭が真っ白になった
だから、そんなこと、言わないで、
待って、
やだよ、やだ
駿くん、
行かないでって
ひとりにしないでって言いたいのに、
声が、出てくれない
道枝くんは、私に背中を向け、真っ直ぐ歩き出した
私初めて知ったよ、
大切な人に伝わらないって
こんなにも苦しいんだ、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。