そういや一年半前っていうと、俺が童蘭さんと出会った時…かな。あの時の冨岡の任務は雪山がうんちゃらかんちゃらっていってたっけ?
まぁ何はともあれあの鬼は人を襲わないっていう気休めの証明は出来たわけだし、取り敢えずは一息付こう。
…さて、そういえば今日は久々の休みだな。折角だし、童蘭さんのとこいくか。……毎回思うが2月で一休日っておかしいんじゃないか?よく他の柱は疑問を持たないな…いや、むしろ他の柱がなかなか休まないからせめて二月に一回は休むようにって言われてんだっけ?みんなも『お館様の命令で休んでいるけどなかったらずっと鬼を狩る所存です』みたいな感じだし…てか一番その気持ちが一番強いヤツが俺の友達だからそう解釈せざるも終えないのだけども…
そう考えると産屋敷も大変なんだな~
まぁ、手は貸してやらねぇけど
まぁ、鬼が出れば狩れば良いわけだし、そんな気にしなくても良いか。
そんなこんなでいつもの場所へと移動する。実はこの山、俺の海屋敷と距離が近くて(といっても二里は離れてる)、あの日から休日の夜ははよくここに訪れて童蘭さんと話してる。
だからこの雰囲気にはいい加減慣れたが、いつも以上に禍々しさがあふれでている。もしかしたら鬼が童蘭さんが運営してる教会に手を出したか?…嫌な可能性が見えたが、正直この筋は無さそうだ。だって今ちょうど茂みから童蘭さんが出てきたんだもの。
童蘭さんが出てきたところから血の匂いがする。やっぱり襲われてたとか?いや、だったらもっと切羽詰まってくるはずだ。なら、どうして?
なにもない…のか?明らかに冷気や禍々しさがある。童蘭さんが鈍いだけ?いや、それでも…まぁ、童蘭さんは宗教で人助けをしてるわけだし、執念や怨念が居てもおかしくはないだろう。と、良くない方へ考えることを阻止する。我ながら自分勝手だな
この人は性格がクソみたいに悪いが、話してて楽だ。何て言うんだ?悪友みたいな?
と、まぁこんな感じでこの人とはきやすく話せるのでこの時間はとても楽しい。でもすぐに夜は明けるから、ちょっとしか要られないけれど、
俺が『また』を言えるのは、きっと仇敵を殺せるまで。そこまでは絶対に生きるし、味方も殺させない。贅沢なのは分かっているけど、いまの柱が欠けて無惨には勝てない。だから無惨をこの数年で終わらせるため仲間は絶対に守る。そこから先は、願うだけ無駄だ
アンケート
どっち~?
このまま吹き出しつけて!
91%
前のままがいい
9%
投票数: 68票
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。