冨岡と別れてから冨岡の育手に会いに行くと手紙で伝える。多分鞠と俺とじゃ付くはやさは変わるだろうし、向こうも準備しなきゃだろうし途中で甘味に向かおう…と思ってここにきたがなんと、ここには、水饅頭が…ない!!!
俺の唯一の癒しよ!!どこへ行った!!!
あのもちもちした食感に瑞々しい味!そしてそのみずみずしい饅頭に囲まれているあんこ!!あれが無いとやってけない!!そして金箔とかが上にのってると尚よき!!見た目も味も鮮やかで美しく実に優雅!!すき!!
失礼、荒ぶりました
そんで…女将さんに聞いたところこことは違うところでそれ売ってるよと聞いたのできてみた
実に美味しい
水饅頭も食ったところでそろそろ鱗滝殿のところへ向かう
ついた…意外と山道なんだな…そりゃ修行だからそうなんだろうけど、大坂で道場やら屋敷やらで稽古してきた俺とは違う風景だから新鮮だな
そんなこんなで家に着く。
『お邪魔します』
鱗滝『よく参った』
天…?!そういや冨岡も言ってたな…
『お館様の命により、鬼になった娘を拝見に参りました』
鱗滝『立ち話もなんだ。入れ』
確かこの人は元水柱なんだっけ…
にしても口数少ないな
『…冨岡から鬼のことを伺っております。単刀直入ですが、本当に人を喰らってないんですね?』
鱗滝『そうだな。…今はあそこの寝室で寝ておる』
『寝ている…?……拝見しても?』
鱗滝『嗚呼』
元々拝見が目的だったんだがな
…鬼が襲ってこないのは分かった。ここに来るとき子供から高年齢の人までいたが誰一人亡くなったと言う感じはしない。人の顔色を伺うのは得意なので確信を持てる。
…ここに例の鬼が…
『…本当に…寝ている』
ここに来る前、胡蝶にたのみ稀血のなかの稀血の不死川の血を少しだけ採取してきた。勿論怪しまれたが『産屋敷の命』でごまかした
『…鱗滝殿。この中に稀血の中の稀血の血をいれております。…もし、それに反応して襲ってきたのなら即座に首を切ります。よろしいですか?』
『良いだろう』
この人自身も確信がほしかったのだろうか?
禰豆子『フガッ!!!!!』
『なっ…』
まだ稀血の血の瓶を開けてもいないのに起きた…?
禰豆子『フゥー…フゥー…』
まるで我慢してるかのように俺の手の中にあるものを一点に見て集中している
禰豆子『(ぷいっ!)』
『…は?』
鱗滝『なんとまぁこれは…』
あのあと鱗滝殿に聞いてみて、分かったことがある
曰く、コイツの兄は最終試練に挑んでいること
曰く、こいつ…禰豆子には寝ている間人を守るべきもの。鬼を殺すべきものと暗示をかけたこと
曰く、コイツのために鱗滝殿、冨岡、禰豆子の兄が腹をかけていること
最後はまだしも一つ目の最終試練とは?と、なったが、ここ水一門は最終選別に行く前に大岩を切ることが選別への最低条件らしい
アイツの脳筋はここからか…
…俺は奥義を覚えることだったな
あんまりにも親父は『後継者が居ない』って切羽詰まってたからほんとにショボい奥義で選別行ったケド…
まぁ安全とも分かったし一応産屋敷に報告してから帰るか
『鞠、頼む』
鞠『ワカッタワ』
手紙を鞠にくくりつけ鞠が飛び立ったことを確認すると鱗滝殿の方を向いて挨拶をし帰る。鱗滝殿は俺があんまりにも素直に信じてくれるからびっくりしてたらしいけど、俺にとっちゃ冨岡が信じた者を俺が信じているだけだし、なによりカナエの夢が叶えられるかもしれないから、安全と判断したのなら嫌悪なんて抱えない。
その事をなんとなくで伝えてやんわり納得していただいたので帰るとしよう。うん眠たい。はー寝よ寝よ…今日は罠だらけの山を抜けたのもあるし一気に多い情報量がのし掛かってきたのもあるしで疲れた。寝たい。切実に
あとから聞いたがあのあと俺が帰ったあと、禰豆子っていう鬼の子は急に電池が切れたように眠ったらしい。
そんなことを思いながら布団を敷いて任務の予定を鞠にきく。どうせゆっくり眠ってる途中に叩き起こされるよりもある程度この時間帯に任務があるってことがわかると気分も変わる。お前らも多分両親とかに学校いくとき『ほら起きなさい!』って言われるよりも早めに起きて両親に文句言い返したいだろ?(語りかけてくるなdy作者)
そうやって誰かへと語りかけてる思考を放棄させ、鞠の話を聞く
鞠『今日ハ特二無イワヨ。モシカシタラ緊急トカモアルカモダケド…』
『それでも良いよ鞠。お休み』
鞠『オヤスミあなた良イ夢ヲ』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。