ある日、とっても背の高くて歌が上手なかっこいい人がいたんだ。
あとから聞いたら、GENERATIONSっていうグループの片寄涼太って人だったみたい。
舞台にいる彼はすごく輝いていた。私もあんなふうに輝きたいな…なんて夢みたいなこと思ってた。
でも、1ヶ月後には彼のことも忘れてると思うとすごく悲しかったから、毎日書いている日記帳に彼のことを書いた。
「1ヶ月後の自分へ。片寄涼太っていうGENERATIONSのボーカルの人を忘れないで。」
この日から私はGENERATIONSというグループの存在を知り、片寄涼太という名のひとつの光を見つけた。
光を見つけたのと同時に今まであった光を失った。
さきが死んだんだ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。