『え。本当に君なの?』
「確かに入れたのは私ですけど...」
『そっか。ここあれだから、外で話さない?』
そう言ってクラスを出ていった有岡先輩。
なにこれ、なんか私が告白したみたいになってる?
連れてこられたのは中庭だった。
『で、返事なんだけど...』
この状況もキツい...
目の前に男子高校生が二人いるんだよ!?
てか、なんで山田先輩も?
まぁ、置いとくとして←
とりあえず、勘違いされないように
事実を言わないと...!
「あのー...さっきのことなんですけど...。確かに、手紙入れたのは自分です。」
「だけど、本当は△△から山田先輩宛に書いたんですけど、私が靴箱間違えちゃって...」
「ごめんなさい...」
本当のことを聞いて二人は言葉を無くしていた。
『...そっか...。』
山「大ちゃん、なんかごめんね。笑」
『ほんとだよっ!いいな!お前はいつもモテモテで!』
山「それもごめん。」
『認めるのかよ。笑』
じゃれ合う二人を見て私は
どうすればいいのか分からず呆然と見ていた。
ま、誤解も晴れたところだし帰りますか?
それにしても△△の野郎。
今日、学食奢らせるか...。
山「待って!あなたちゃん!」
山「さっきの子にはごめん。って言ってて!
俺、今は誰とも付き合うつもりは無いんだ。」
「わ、わかりました...」
△△ショック受けるだろうな。
△△「山田先輩に振られた...」
ほら、この通り
部活終わりの帰り道
△△は山田先輩に振られたことを
まだ引きづっているようだった。
「まぁ、付き合うつもり無いって言ってただけで、彼女もいないと思うし」
「チャンスはあると思うよ!」
△△「あなた〜(泣)」
「でも、驚いたんだからね!こっちも。
いきなり連れていかれるし。」
△△「それに関しては本当にごめん!」
「もういいよ〜。笑終わったことだし。」
△△と別れ、1人で帰っていると
ガンッ!!!!
『いってぇぇっ!』
鈍い音と共に叫び声が聞こえた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!