プリ小説

第20話

不安の裏側⑵《Ryosuke.Y》



あなたちゃんと急接近できたのは

一年前と同じような雨の日だった。


靴を履き替え外に出ると


壁にもたれ掛かり、雨が上がるのを待つ君がいた。


少しでもいいから仲良くなりたい__


山「ひっでぇ雨だな。」


そう思う前に俺は彼女に話しかけていた。


『え...。』








まさか本当に相合傘が出来るなんて思ってもなくて、


少しでも左に体を動かすと

お互いの肩がぶつかるくらいの、至近距離に

俺の心はバクバクだった。


だけど


話してるときのあなたちゃんは

一年前と変わらない笑顔。

穏やかで、飾らない雰囲気も。







山「え?あなたちゃんを?」

大ちゃんからあなたちゃんをバスケの試合に呼びたいと言われた時は、正直驚いた。



薄々気づいてはいたけれど

たぶん、大ちゃんはあなたちゃんのことが好き。






なんか、嫌。


なんでこんなこと思うんだろう。

18年間生きた中でこんな思いしたことなかったのに。








バスケの試合後


《涼介〜、カラオケ行かない?》


山「おう!行く!」


あのときは気分で返事しちゃったけど、

今思うと、断っておけば良かったのかな...


そして悲劇は起きる。





《あれ?大貴ー?》


...



は、




見なければ良かった。





俺の目には仲良く笑う二人がいた。



《もしかして彼女〜?》

『いや、ちげーからっ笑』

《まじかよ、超可愛いじゃん!》

《大ちゃんで本当に大丈夫なの!?》

『おいっ!』

「ふふっ笑」





すると、俺に気づいたあなたちゃんが

こっちを見て微笑んだ。



なんで笑ってられんの、

その笑顔がついさっきまで
大ちゃんに向けられていたものだと思うと


余計に腹が立って


あなたちゃんから目を逸らすことしか出来なかった。



本当は、こんなことしたくなかったのに...


《じゃーなー!》


二人と別れると


山「ごめんっ、ちょっと急用思い出しちゃって。」

《そっか、じゃあまた今度な!》

山「うん。ごめん。」


こんな気分で歌えるわけが無い。




親友の恋を応援出来ないなんて

もう、親友失格じゃん...






山「嫉妬とかダサすぎ...俺。」






























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あずき
あずき
気分屋なんです。