「あぁ"〜、わからへん」
『はいはい、がんばってー笑』
私の名前は、佐々山あなた。
今、教室で同級生の和也くんに勉強を教えている。
「ここって、どうやって解くんー?」
『あぁ〜、めんどくさいとこだ。』
「え、めんどくさいん?やりたなーい。」
『そんなこと言ってたらいつまでたっても帰れないよ〜』
「よし、やろう。」
『はやっ笑』
実は、私和也くんに恋してる。
彼の無邪気な笑顔に惹かれていった。
この時間が永遠と続けばいいのに。
「...ちゃん、? あなたちゃんっ!」
『あっ、ごめん。どしたの?』
「疲れちゃった?ごめんな、俺のせいで。」
『ううん、大丈夫やよ!最後まで頑張ろっ!』
「うん!」
〜〜
「終わったぁー!」
『お疲れ様っ!』
「ありがとう、最後まで付き合ってくれて。」
『いえいえ』
「良かったら、一緒に帰らん?」
『うん、いいよ〜』
帰り道にて
「あなたちゃんってさ、好きな人おる?」
『え、あ、うん。』
「そ、そっか。」
『和也くんはいるのっ?』
「うん、おるで。」
『そっか。』
やっぱりいるよな。だってこんなにも素敵な人だから。
『私家ここだから、ばいばいっ!』
「あ、ちょっと待って!」
『え、?』
帰ろうとした私の手を引いて気づけば和也くんの胸の中に。
『か、和也くん?』
「あなたちゃんってさ、鈍感やな。笑」
『え、?』
「俺がこんなにも態度に出してるのに気付かへんなんて笑」
『どういうこと?』
「俺は、ずっとあなたちゃんのことが好きやった。付き合ってくれへん?」
『え、え、。』
「やっぱ、嫌やんな。ごめ『違うっ!』え?」
『わ、私も和也くんが好きっ。』
「ほ、ほんまに?」
『うんっ!』
「やったぁー!」
『えへへ』
私たちは、夕日に照らされながら甘いキスを交わした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。