第3話

後ろの席
290
2020/08/31 15:00


クラスは3組。




さっきも言ったように、クラスなど関係なく………はないが、


早く暖かい場所に行きたい。




夏目 涼 ナツメスズ
ね〜、早く行こ!!
あなた

そうだね!!

吉田 流星 ヨシダリュウセイ
さっむい






他の生徒も皆同じ思いなのか




靴箱周辺で混んでいる様子はなかった。




わりと、すんなり教室に行けた。



それは、3人が同じクラスだったからかもしれない。




クラスに行くと、



黒板に紙が貼ってあって、



既に来ていた人達は



カイロを手に持って温まっている子がいたり、



もう友達が出来ていたり




出身校の話をしていたり



様々で、漸くして私達は教室内に足を踏み入れる。




誰からの目線は無いと思ってたが、



ほぼ皆こっちを見ていた。





そして“えっ、幼馴染みかなぁ??”


“友達同士で一緒のクラスって羨ましいなぁー”

“あの子かっこいい!!” それは流星のこと。


“あの子可愛い!!” これはどっちの事だか。。




という声がちらほら耳に飛んでくる。





吉田 流星 ヨシダリュウセイ
なに、俺ら人気者??笑



な訳ない。



夏目 涼 ナツメスズ
そーかもね??笑




涼まで…



あなた

(苦笑)





私は、苦笑いしか出来なかった。




同情しとけば良かった。






黒板に貼ってある紙を見ると、


席が書いてあった。



そして、個々に自分の名前を探すと…



あなた

あった!!




更科 あなた は窓側の左から2列目1番後ろだった。




そして
夏目 涼 ナツメスズ
あった!!




夏目 涼 は私の右側の列の前から3番目。



(ちなみに私は6番目)




吉田 流星 ヨシダリュウセイ
あったー!



吉田 流星 は廊下側の列で、前から4番目だった。




みんなバラバラ。



そして、私は前後左右の子の名前を確認する。




前は、櫻井翔くん。


後ろはいなくて、


左が、小島菜月ちゃん。


そして、右が、二宮和也くん。





覚えたかも分からないが、ちょっともう視線が痛いので、席に着くことにした。






すると、

小島 菜月
よろしくね!!あなたちゃん!!
あなた

え、!?






まだ会ったばかりなのに、私なんかの名前を覚えてくれている…!!




あなた

よ、よろしくね!!菜月ちゃん!!

小島 菜月
え、!?






多分向こうも同じだろう(笑)





小島 菜月
菜月って呼んで!!
あなた

分かった!!じゃあ、私はあなたって呼んで!!

小島 菜月
おっけー!!
小島 菜月
それよりも、あなたって可愛い名前だね😁
あなた

ありがとう😊
おばあちゃんが付けてくれた名前だからものすっごく気に入ってるの😁

あなた

菜月って名前も可愛い名前だね!!

小島 菜月
ありがとう(笑)
お母さんがお花が好きで、兄弟もみんなお花が入ってるの😁
あなた

そうなんだ!!






「はい、みんな席につけー。」




と言うのはまだ名前も顔も知らない先生。



多分、担任の先生はこの先生じゃないだろう。





「これから、入学式がありますので、廊下に番号順で並んでください〜。」






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