第34話

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2020/08/27 15:39
かぐちゃんサイドに切り替えます!

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小学4年生の3月の中旬だった


いつも通りダンススクールでみんなと踊って


休憩時間になったタイミングで、後ろでダンスを見ていたおじさんに声をかけられた


「YOU ジャニーズに興味ないかい?」


ジャニー…ズ?


なにそれ


中学受験のことが頭の8割以上を占めていた私の頭の中に


"ジャニーズ"という言葉は存在しなかった


 『ジャニーズ?』


その私の高い声で気がついたのだろう


「あれ、YOU 女の子?」


 『はい』


当時、肩よりも上まで髪を短くしていた私は


どうやら男と間違われたらしい


「まあ…いっか。YOU ジャニーズって知ってるかい?」


 『いえ。知らないです』


「…本当かい?」


何故このおじさんが怪訝な顔をしたのか当時の私にはわからなかったが、もう一度


 『知らないです』


はっきり答えた


「じゃあ、ちょっとお話できるかな?」


 『え…はい』


「まず、僕はジャニー喜多川。ジャニーズ事務所っていう芸能事務所の代表取締役だ」


そういって差し出された名刺の企業名の欄には


"Johnny & Associates"


と書かれていた





これが前日譚の、序章

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