第53話

   〃  (2)
1,907
2020/05/04 17:00
あなた
…ふぅ……よしっ。
PCに一通り報告書をまとめたり、整理をしていた。


それも一段落付き、少し、体を伸ばす。
太宰 治
お疲れ様、あなたちゃん?
あなた
太宰さん!お疲…いや、
何もしてませんよね。
後ろから、国木田さんのシワの元、太宰さんが。
太宰 治
ピンポーン!アタリー!そんなあなたちゃんにジュースの差し入れ~。
オレンジジュースをデスクに置いてくれる。


そんな、いくら仕事していない方からでも、


受け取れるモノと受け取れないモノがある。
あなた
えっ、お金、払います。
太宰 治
いーの!受け取らないと私泣いちゃうなぁ~。
あなた
う、分かりました、頂きます…。
太宰 治
其れより、皆は?
あなた
数分前に国木田さんが激怒しながら太宰さんだけ差し置いて任務へ。
太宰 治
わぁ、こわぁーい。
あなた
って、あの、どうかしたんですか?
私なんかに声を掛けて…。
太宰 治
うーん、じゃあ鈍感あなたちゃんだから、単刀直入に聞くね?
あなた
…よく分かりませんが、
答えれるものなら、答えます。
太宰 治
乱歩さんの愛の告白、
何で断っちゃうの?
あなた
…!
あなた
私では、不釣り合いでは、ありませんか。
太宰 治
…そう来たんだね。
あなた
え?
どうやら、その返しは予想外だったみたいだ。
太宰 治
てっきり、異能を持っている人とはムリーみたいな感じかと。
あなた
…??乱歩さん、
異能力者じゃありませんよね。
太宰 治
知ってたの?
あなた
社長から聞きました。
異能力を持っている人、そうでない人。
あなた
異能力以外にも凄い知識を持った天才も居ると。それが乱歩さんですよね。
太宰 治
その通り、それから、さっきの君の言葉に反論しとくとね?
太宰 治
人の恋に、釣り合うも、
釣り合わないも無いと思うよ?
太宰 治
好きならば、伝えなくては、
一生伝えられなくなる。
太宰 治
それが来てしまう前に、
言っておかなくては。
あなた
…太宰さん、それを助言してくれるなら仕事してくださいね。
太宰 治
ふふ、
丁重にお断りさせていただくね♪
江戸川 乱歩
僕だけ先にただい…あ!!
太宰!!お前!!
上機嫌で帰ってきた乱歩さんは、


太宰さんを見た瞬間、こちらに飛んでくる。
太宰 治
失礼な、何もしてませんよぉ乱歩さぁん!
江戸川 乱歩
嘘つけ!!あなた、何されたの!?
あなた
恋の相談です。
江戸川 乱歩
あなた…?ま、まさか、す、好きな人いるの…え、嘘だよね…え…?
太宰 治
おっと、私は退散退散。
あなた
……太宰さんが助言してくださったので、心が決まりました。
あなた
ですが、それが恋かは分かりません。
江戸川 乱歩
…誰、なの。
せめて、僕に其れだけ教えて…。
肩を落として、今にも泣きそうだけれど。
あなた
せめて、も何も。
あなた
貴方です、乱歩さん。
江戸川 乱歩
…………へ??
あなた
ふふ、あの名探偵さんは間抜けな顔なんてしませんよ。
江戸川 乱歩
あなた、ねぇ、ほんと??
嘘じゃないの??
あなた
…恋かと聞かれたら、本当は少し、
分かりません。でも、
あなた
貴方が私を好きと、必要だと言ってくれた言葉が、響きました。
江戸川 乱歩
…それなら、僕と、付き合って、くれますか。
あなた
私なんかで良ければ。
江戸川 乱歩
~~っっ!!!大好き!!あなた!!
そう言うと、小柄な彼は、私を強く、抱き締めた。






こうして、二人は、結ばれましたとさ!


ハッピーエン…
国木田 独歩
!?だぁぁざぁぁいぃぃ!!!
貴様ぁぁぁぁぁ!!!
ははっ!逃げるとしよう!!さらばだ!!










END

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