第57話

リク*PSYCHO-PASS*狡宜
745
2021/03/10 12:00
みなさんちわぁっす!


作者です!


最近魔法使いの約束というゲーム始めたんすけど、


ネロが好きすぎて死にそうです。


はいっ、どうでもいいのはさておき、


今回はPSYCHO-PASSですね!


サイコパスは縢くん推しです。


察した方は何も言わないでください。


彼を覚えていれば心の中でいつでも生きてるもん!!()



はいっ!それではBLで狡宜ですね!


リク主様は三期をお望みでしたので、


彼が帰ってきた辺り、のお話をしていこうと思います。


それでは、どうぞ!!












『二人は、』








霜月 美佳
ちょっと。
宜野座 信元
うわ、霜月か。
霜月 美佳
うわ、って!
私を何だと思ってる訳!?
宜野座 信元
口うるさい元部下、かな。
皮肉を言った上、時計を見るともう既に夜8時。


道理で腹が減っていることだ。


そんな勤務後に、


わざわざ公安局から嫌いな外務省まで来てくれたのは、


相当伝えたいことがあったのだろう。


相変わらず眉間にシワを寄せまくっているが。


そんな姿が、少し自分と重なった気がした。
霜月 美佳
はぁ~~聞いてます??
霜月 美佳
あぁもういいです~折角良いこと教えてあげようと思ったのに。
霜月 美佳
わざわざ、私が、出向いて!
宜野座 信元
冗談だよ。ムキになるなって。
珍しいな、霜月と会うなんて。
霜月 美佳
んぐっ、……まぁそれは置いといて!
霜月 美佳
結局、良いの?私の持ってる情報、
あげてやってもいいけど。
宜野座 信元
……何の話だ?
どうせ花城辺りに言いにくいから俺に言っているのだろう。


となると仕事の話しかないが、一体何の事だろう。


真っ先に自分の手柄のことしか考えない霜月が?
霜月 美佳
アンタの相棒、先輩と仲良くて私を時々庇護対象みたいに見てくる奴。
庇護対象、をかなり強めに言う霜月。


それだけ嫌なのは何となく伝わってくる。


相棒に当てはまる人物なんぞ、一人のみ。
宜野座 信元
!…狡噛のことか。
宜野座 信元
アイツが、どうかしたのか?
戻ってきて、まともに話せていない気がする奴の名前が出て、


思わず少し心配になる。
霜月 美佳
別に、大したことじゃない、
かもしれないけど。
霜月 美佳
…やっぱ言うの恥ずかしくなってきた。今送った場所行ってくれば。
霜月 美佳
じゃ!!
宜野座 信元
え、あ、おい。
宜野座 信元
………何だったんだ?
顔を真っ赤にしてダッシュで逃げていったが、


まぁ10割方追いかければ普通に追い付くが、


そこまで問い詰めたい訳じゃない。







送られた場所に行くのは気が引けた。


果たして俺はアイツに何と声を掛けて、


何を話せば良いのだろうか。


それでも、腐れ縁で、相棒で、友であった筈なんだ。


今更顔を見に行ったっておかしくはない。


そう言い聞かせて何とかその場所へと足を運んだ。
すると、ベンチの上に座り込み、


何かを考えているようにボーッとしているアイツが居た。


何故か、また手を伸ばそうとしたら居なくなりそうな気がして、
宜野座 信元
狡噛っ、
狡噛 慎也
…!?ギノ、どうかしたのか。
狡噛 慎也
汗凄いぞ。
宜野座 信元
…うるさい、別に何でも、ない。
狡噛 慎也
オイオイ、隠せてるつもりかよ。
狡噛 慎也
何年お前と居たと思ってる。
宜野座 信元
………居なくなったくせに。
狡噛 慎也
……ギノ、…。
これじゃ霜月と同じじゃないか。


それにこれでは狡噛を困らせるだけ。


何を言っているんだ、俺は。
宜野座 信元
悪い、分かっている。
やっぱり、何でもないんだ。
やっぱり逃げようと、した瞬間。



『ガシッ』
狡噛 慎也
お前は、
宜野座 信元
狡噛が俺の手を掴んだ。


奴の手は冷たくて、俺の体温が奪われていく感じがする。
狡噛 慎也
居なくならないで、待っててくれた。
俺から逃げやせず追いかけてくれた。
狡噛 慎也
だから、行かないでくれ。
俺は自分勝手だけどな。
宜野座 信元
………この、馬鹿。いなくなったのはお前だし、次やったら、
宜野座 信元
今度こそパンチじゃすまないからな。
嫌味のように、皮肉のように。


少し笑うと、狡噛も笑い返してくれた。
狡噛 慎也
はは、あれは効いたな。
とっつぁん譲りの拳だ。
宜野座 信元
……じゃあ次は彼女にも殴ってもらわないと。
狡噛 慎也
常森は意外と良いとこ当ててくるんだよなぁ。あと精神的にも。
そう気が緩んでから、自覚する。


二人の手が温かく、繋がれたままのことに。
宜野座 信元
……いつまで、手を握る気だ。
狡噛 慎也
ギノが安心するまでだ。
宜野座 信元
…俺が、安心してないって?
狡噛 慎也
………気付かなかったのか。
宜野座 信元
…るさい。
そうか、俺は心配だったのか。


狡噛が、また俺の手から届かなくなることに。


だから、赤くなっている顔を隠しつつも、


手を少し強く握った。
狡噛 慎也
今日のギノは甘えただな。
宜野座 信元
………黙れ。
ニヤニヤしてこっち見るな。
狡噛 慎也
よし、ギノの部屋で酒でも飲もう。
宜野座 信元
いい酒があるぞ、
あと縢から教わったつまみも作るか。
狡噛 慎也
はは、そりゃいい。須郷でも呼ぶか?
宜野座 信元
……あー、…いや、今日は良いよ。
『二人でいたい』なんて、死んでも言えるか。


だけれど、俺らは相棒だから、


手から伝わっていくようだった。
狡噛 慎也
…今日のお前、かなり可愛いぞ。
今からでも常森のとこに行くか。
宜野座 信元
本当にそれだけはやめろ。
…まぁでも、霜月には礼を言っとくか。
狡噛 慎也
?…何の事だよ。
宜野座 信元
はは、何でもない。
そう笑い合って、その日は飲み明かした。


沢山、狡噛の土産話を聞きながら。













END

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