はい皆様こんちわっす!
リクエスト10個を頑張って消化するべく、
友人に気合いを入れて貰いつつ頑張っております(笑)
そういえば作者は卒業式を迎えたのですが、
周りが告白ラッシュで困惑しております…(笑)
今回は初、呪術!!
まさかの夢ではなくBLで五棘!!!
楽しく書かせて頂こうと思います!
それでは、今回も宜しくお願い致します~!
『喉』
正直喉はかなり痛くて、
血反吐を吐く寸前だが、
パンダもかなり怪我(?)をしているし、
贅沢は言っていられない。
あくまで大丈夫だという意味を込めて親指を立てる。
残念ながら、向こうには大丈夫に見えなかったようだ。
たまに意図が伝わらないこともあるが、
最終的に分かってくれるなら、それでいい。
今回もその例だった。
やっぱり優しいなぁと嬉しさを潜ませつつ、
少し汚れたパンダの背中を強めに叩いた。
そうして高専に帰り、そのまま悟へと報告を済ます。
俺はただ頷くだけだけど、パンダが的確に色々と伝えてくれた。
裏切り者~と言いたいところだが、
悪いのは自分、何とも言えない。
こっそり悟の前から逃げようとするが、
ガシッと首根っこを掴まれてしまう。
悟なら伝わるだろうかと、伝えてみる。
どうやら分かってくれたようで、
少し胸を撫で下ろす。
このまま心配されたら、
きっと夜まで説教コースだった。
たまに悟はこういう冗談を吐く。
少し驚くし、照れてしまうから、止めてほしい。
自分にとって、喉とは。
最悪だ。
伝えたい、もっと普通に話したい。
こんな喉でなければ、俺は。
この男は狡い。
上手く言い返せなくなるのを知っていて、
こんなにも優しくするのだ。
そうだ、この喉でいて、悪いことだけではない。
人を救えた。
皆と会えた。
不可能にすがるよりも、
今を強く生きて行く方が幸せな筈だ。
悟が言うから許される。
きっと彼だから、こんなにも思えるのだろう。
誰よりも傑れていて、誰よりも孤独な彼が。
その表情は、何とも言えない哀しい顔だった。
そういつもの笑顔を見せて、
悟は俺の前を歩いていく。
決して置いていかれないように、
俺も隣に並んだ。
END
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!