沖くんとランニングしている途中でおしゃれな喫茶店を見つけたので、スーツに着替え直してモーニングを食べに訪れた。
喫茶店の雰囲気も落ち着いていて心地良い。
頼んだモーニングセットのトーストとスクランブルエッグも絶品。
週1程度で通いたくなるな…
チリンチリーン。
トーストをかじっていると、お客さんが来る。
「マスターいつもの!」
「はーい、有川さんいつも朝早いねー」
…ん?この声…そして有川さん…?
少し気になり、振り返ってみると…
髪型が違いすぎて分からなかった…
どうりで俺が人事部だとか知ってるわけだ…
…前言撤回。聖月がよく来るなら俺はやめておこう。
やっぱり同じマンションだと結構話すのかな…
お金を払って店を出る。
仕事が溜まってるのも本当だけど、うちの会社の女性社員の噂好きからして、俺と聖月が一緒に出社でもしたらすぐ変な噂が広まるだろうしな…
俺はまっすぐ会社に向かった。
「小倉さーん、なんか受付の有川さんが呼んでまーす」
…なんで聖月がここに…?
聖月と一緒に人事部を出て、人気のない廊下に向かう。
「え、小倉さんと…あの人誰?(ボソッ)」
「受付の人じゃなかった?え、もしかしてあの二人…」
あー…もうどうしてこうなるんだ。
俺がそう言うと、聖月の表情が明るくなる。
そう言って聖月が走っていく。
…はぁ。距離置こうとすると近付くのはどうしてなんだよ…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。