(クラスの皆)
え?!?!
本物じゃん!!!
あなたちゃんあなたちゃん!!!!
デカっ
ラウくん!!!
最近表紙飾ったよね?!
やばい!!
イケメン!!!!
ザワザワ…
(新しい担任)
席はー、1番後ろのあなたさんの隣に座って。
皆こっち見てるって…
私は喋りたくなかったから無視した。
(新しい担任) 朝礼は以上だ。1限目に備えるように
朝のホームルームが終わると、
ラウくんの席は女の子に溢れた。
(クラスメイトの女子) ねぇねぇ、ラウールくん!
なんで転校してきたのー?
私はAirPodsをつけてエモい曲を聴きながら外を眺めていた。
その頃ラウくんは…
(クラスメイトの女子) なにー?色々って!
(クラスメイトの女子)
ってかラウールくんって背高いよね〜
(クラスメイトの女子) どこのハーフなのぉ??
(クラスメイトの女子)
映画見たよ!かっこよかったぁ!
(クラスメイトの女子)
ラウールくん!4rdシングル買ったよ!
モテモテ。
腕を引っ張られながら猛ダッシュ。
·
すぐさま我に返り私はラウくんの腕を振り払った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!