第10話

二月十五日☀️
394
2018/02/06 04:24

倒れるように眠りにつき、目が覚めたのは約束の時間の一時間前のことだった。
あなた

…やば


辛うじて眠る前に化粧は落としたが、お風呂を入る気力は残っていなかった。

シャワー浴びて、化粧して、服決めて…正直 一時間ではどうにもならない。

慌ててスマホに手を伸ばしたが、連絡先を交換した覚えはない。

血の気が引いていくのを感じながら、急いで風呂場へと向かった。



自宅から待ち合わせ場所まで約十五分。
実質 準備にかけられるのは四十五分だけだ。

一体 誰がそんな短い時間で支度ができるというのだろう。

あなた

はぁ…ひどい顔


鏡に映った自分の姿を見て 驚く。

これじゃ相手にされないのも理解できるなと思い、思わず自嘲気味に笑ってしまった。


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