「一緒に帰ろって誘われたの?」
智「うん!」
嬉しさを隠さずに言うトモちゃんは、ほんとに可愛くて女の私でも惚れちゃうほど。
…ちょっと盛ったけどさ…((
まぁ、及川さんに誘われたんなら一緒に帰ったらいいのにな…
智「だからさ、お願いがあるの!」
そう言ってトモちゃんは私の両手を握り
お願い…、という目を向けてくる。
智「あなたも一緒に帰って欲しいの!」
二人きりになるのはやっぱり怖くて、それに緊張して喋れないから…、ということ。
…これがほかの人だったら殴ってた。((
「……いいよ。」
智「!?…いいの?…」
まぁ、トモちゃんと帰れるなら…
OK、と返事を出すとトモちゃんは跳ねながら喜んだ。
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国「…ほんとに今日及川さんたちと帰る気?」
「ん?…」
マネージャーの仕事を手伝っていたら、国見が「持つの手伝う」とか言いながらついてきた。
そんで、なんかしつこかった((
だから、仕方なく手伝ってもらってるんだけど…
突然なことを言い出して首を傾げる。
国「だから、……本当に藤岡さんと及川さんと帰るのかって聞いてるんだよ」
首をかしげながら何も言わずにいると、とうとうキレ気味で言い出した国見。
何か心配しているのかな…、?
及川さんとトモちゃんの事でとか……
「?…、そうだけど何?」
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国「………じゃあ、俺も一緒に帰る」
…ん?…
どゆこと?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。