前の話
一覧へ
次の話

第37話

好きだよ
100
2018/07/26 13:33
今日は、夏樹ちゃんと高宮くんのお母さん…私の実の母のお葬式。













梨乃花
…高宮くん
高宮佑樹
…何?
…相当のショックだったのだろう。
高宮くんの心は折れていた。
梨乃花
…なんでもない。ごめん。
正直に言うと、こんな高宮くんを見るのは息苦しい。ずっと抑えている悲しさが滲み出てきそうだった。
…梨乃花
梨乃花
ん?
ひとつ聞いてもいい?
梨乃花
うん
…梨乃花は佑樹くんのことが好きなの?
梨乃花
…うん
…そう
そう言って、少し遠くにいる父に話しに行った。
桧山碧葉
梨乃花
梨乃花
碧葉…
桧山碧葉
この度は御愁傷様です
梨乃花
うん…どうしてここに?
桧山碧葉
私の弟…碧斗、高宮の妹さんの彼氏だから、私はその付き添い
梨乃花
…ああ、そういうことか
桧山碧葉
…高宮、ちょっと話しかけにくいよね
梨乃花
うん…







そして、5時間ほどで、お葬式が終わった。
高宮佑樹
…佐々木、ちょっといい?
梨乃花
うん
高宮くんは、あまり人がいない場所へ連れて行った。
高宮佑樹
…この前言ってたことなんだけど
梨乃花
うん
高宮佑樹
「佐々木が俺の家族」ってどういうこと?
梨乃花
あー…兄妹って意味かな
高宮佑樹
…なんだ
梨乃花
え?
高宮佑樹
『結婚する』って意味かと思った
梨乃花
いやいや、それはないって!
高宮佑樹
…だよなー
…違う。こう言いたいんじゃない。
梨乃花
…結婚、する?
高宮佑樹
…え?///
梨乃花
…私、高宮くんのことが好き。結婚しよう?
高宮佑樹
…まじ?
梨乃花
うん!
高宮佑樹
…よっしゃ~!
高宮くんが私に抱きついた。
梨乃花
ちょ、高宮くん、みんな見てる!
私と高宮くんは微笑んだ。







         《終わり》

プリ小説オーディオドラマ